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2001年05月02日(水) 最寄駅

昨日の日記に関してレスがあった。

「財布の紐を握っている云々」のくだり。
そういう含意は全く無かったんだけど、
誤解を与える表現かもしれないので訂正。
推敲もせず少し安易に論じてしまった。
お詫びします。

言い訳がましくなってしまうけど、差別問題を論じるのは非常に
難しく、究極的には個々人の差異を論ずるだけで「差別」という
ことになってしまう。例えば昨日の日記でも、そもそも最初から
男女を分けて考えている時点で僕の思考も「差別的」であると
言えなくもない。日記で安易に論じることのできる問題では
ないけれど、身近に起きた問題として取り上げたかった。

J.P.サルトルは『ユダヤ人』の中でユダヤ人差別は
「社会が多元性を持った時の現象」であると指摘し、
「メンバーの全てが同じ事業につき、従って、
全て協同しているような社会には反ユダヤ主義の入り込む
隙が無い」と社会主義革命の必要性を説いている。

家事労働も資本主義に由来するシステムであるとの主張もある。
男女差別、人種差別廃絶のためには資本主義システムの
変革が必要なの「かもしれない」。

ただ、一介の学生に過ぎないこの僕が、身の周りで漸進的に状況
を改善してゆくことの方が、現実的だと思うし、とりあえずは
所与の状況下で思考し、できることをやっていきたいと思う。

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昨晩、連休の谷間で空いている電車の中で酔っ払いのおじさんに
「兄ちゃん、この電車■■へ行くか?」
と声をかけられた。
どうやら飲み会帰りの会社員らしい。

参ったなあと思いつつ
「はい」
と答えると、

「どこ住んでるんだ?」
「ええと○○です」
と会話が始まった。

「サラリーマンか?」
「いえ学生です」
「なんでスーツなんだ?」
「就職活動の内定先の会社に呼ばれて・・」
「そうか、就職か」
「はあ」
「兄ちゃんな、俺をただの変な酔っ払いだと思っているだろう」
「(内心同意)いえそんな・・・」
「いや顔に出てるよ」
「(なら話し掛けないで)・・・」
「まあな、その変な酔っ払いから1つ言わせてもらえば、
兄ちゃんもこれから社会に出ると、自分の意に沿わない思いを
きっとすることもあるだろう。でもな、そんなとき絶対に
あきらめちゃダメだ。辛い時でも頑張るしかないんだよ。
頑張ればそれは自分の糧となる。頑張らなければ、ただの時間の
無駄になってしまう…」

そこに来て、電車は僕の降りる駅に到着し、最後は握手を求められた。
「兄ちゃん、まあ、お互い頑張ろうや」

あと一駅、最寄駅を伸ばしても良かったかもしれない。


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