匂い。
体臭。石鹸の香り。
記憶じゃないカラダで覚えてる。
吐き気がする。
休みを少しとるだけで麻痺してた感情が溶けだす。
気持ち悪い 気持ち悪い 気持ち悪い
雨の音が心地よかった。 運転席の相手が100%あたしを心配してくれるのもわかった。 ミスチルの曲もかかってた。
車の窓に頭をつけて 冷たさを感じる。
マフラーを頭にかぶせて 心を覗こうとする 落ち着いたい時のあたしの癖だ。 何かをかぶって暗闇にもぐる。
死んだらみんな同じ。 大好きな人が死んだ時から分かってた。 同じ肉。同じ血。同じ骨。
あたしに触るのは 同じ肉の塊なのに
なんで、気持ち悪いと心地よいが存在するんだろう。
いつからか、心でしかイケないようになった。
大丈夫?っとあたしを触ろうとする手を 冷たくはねのけた。
いらない。触らないで。
ウソ。 ホントは心配して欲しいから かまって欲しいの。 気付いて欲しいの。
あたしが来ないでって言っても 強い意志でこっちに来て あたしが触らないでって言っても 振り払って抱きしめて
強くて自信たっぷりで生きていきたい。 こんな弱い自分を誰にも知られたくない。
だから冷たくハネのける。
こんなあたしでも好きだと言って こんなあたしでも必要だと言って
強く抱きしめて 優しく撫でて
そしたら初めて涙を流す事ができるから。
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