大学時代の友人から結婚式の招待状が来た。 なんと、TDLで行うそうだ。
まあ、別に場所はいいんですけども。
その友人は、有り難い事に私を友人の一員に入れてくれている。 数年前に、たまたま電車で一緒になってからメールが来る。 つい先日も別の友人に子供が生まれたのを教えてくれた。
でも、ワタシから返信した事はナイ。
よくこんなヤツに送り続けてくれるもんだ。 ほんとうにイイ奴って言うのは彼の様なヒトの事を言うのだろうなぁ。
送ってる宛先を見ると懐かしいカオばかり。 ホントなら会って話したいヤツの名前もアル。
何で、言い回しが変なのかって?
そりゃ、ナカナカ顔合わせに難い理由があるんですよ。
この招待状をくれた友人も、その会わせ難い友人も同じバイトの仲間でした。 バイトの仲間って言っても、単なるバイト仲間じゃない。 大学生活のほとんどをそのバイトやバイトの面子で過ごした。 俺の大学生活はこのバイトに掛けていたと言っても過言ではない。
あの時まではね。
学習塾のバイトです。 バイトとは言え、教材の作成から学習カリキュラム、講師の採用、 担任の決定、クラス編成まで我々が行う。 場合によっては親との進路面接まで行う。 入塾の面接もしたなぁ。
給料は安かったケド、やりがいがあった。
それ以上に、社会人として認められている様な感じがシテ、嬉しかった。 嬉しかったってのもオカシイが、そんな自分が誇らしかった。 他の学生よりも”社会人である”ってカンジがして優越感があった。 そして、社員とも対等な立場で仕事をしているカンジがあった。
でも、カンジなんだよね。 ホントの社会人とは、ぜーんぜん違う。 やっぱ学生のバイトなんだよね。 思春期に背伸びして大人のマネするのと、なんら変わりない。 会社に入ってから痛感した。 幼稚だったなぁ、ゴッコだったと。
でもって、”あの時”なんですが。 そんなにセンセーショナルなコトではナイのですよ。
1年生の5月くらいカラ、4年の秋までは何も疑問持たず、 幼稚な自尊心にくすぐられながら、中等部英語課副主任としてこなしてキタ。
主任じゃなくて、副主任ってトコが、私の”ヒトの上に立つ”って能力の 無さを見抜かれていたんだなぁと思う。 そこはサスガだねぇ、駒◯さんよぉ。
でもって、4年生の秋です。 3年の終りに中1から担当して来た生徒が卒業して、気が抜けていたコトもある。 もし、この年に卒業する生徒がいたら、こんなコト思わなかったかもしれない。
私はこんな性格ですから、社員に対しても意見するわけですヨ。 小生意気に。(特に社長に一番文句言ってたんですが) そんな中でも、私を買ってくれてると思ってたヒトがいる訳です。 その人の為なら!と思ったコトもある。(いつもじゃナイけど)
が、私を買ってくれてるワケじゃ無かった。
ショックでしたね、その発言聞いた時には。 まあ、今思えば”そのとおり”なのですが。
そんな中、フト、気が付いてしまったんですネ。
「俺達はウマク利用されてるダケなんじゃナイのか?」
自尊心をくすぐられ、時間と情熱を掛けて、コキ使われてるんじゃナイかと。 全ては計算づくで、幼稚な我々から搾取しているのではないかと・・・
実際そうだったんですヨ。 今思えば、間違い無くそうです。 もちろん、給料はもらってましたが、向こうは商売です。 当たり前の事です。 でも、我々はホントに情熱を注いでた。 生活のほとんどを塾に注ぎ込んでた。
その対価がコレかい。
そう思った瞬間に、辞める決心をした。
洗脳状態が解けたカンジかな。(ちょっと違うか?)
でも、それを友人には話さなかった。 だって、(例えが変ですが)洗脳状態の友人に話しても分ってくれない。 つーか、わかるハズもない。
注ぎ込んでる情熱は、オレもよく知ってる。 その情熱が本物なのも、純粋なのも知っている。 それを否定する様なコトはしたくない。 と、言うかできない。
オレも洗脳状態が解け切ったワケではナイ。 そんな状態で話し合ったら、心変わりしちまう。 それに引き止めるであろう友人(招待状の友人とは別)は、 オレが人生の中で初めて”コイツにはどんな面でも勝てない”と思った人。 全面的に負けを認める相手。 そんなヤツと議論しても勝てない。
なので、社長に直談判した。 理由は話さず、「今年一杯で辞める」と。
当然、友人からはイロイロ言われるワケですヨ。 でも、思ってる事は言わなかった。 何かを秘めている様なコトは言うもんだから、余計腹が立つんでしょう。 イロイロ言われました。 勝手な理由を想像されて、言われていた様です。(あとから聞いたら)
でも、説明できないし反論もしない。 そのひつようもないしネ。
時が経てば分かるだろう。 オレが正しいのか、間違ってるかも。
その情熱は後悔してない。 そして辞めたコトも後悔していない。
自分では何かから逃げたとは思っていない。
その時のキモチ、今確信しているキモチ。
今なら話し合えるかもしれないナ。
そんなコトを秘めた式になりそうですネ。 招待状の返事には、”出席”に◯を付けるつもりです。
その場には彼も来るでしょうから。 そこで確かめてみようと思います。
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