フーチーひとりごと。
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もう、後へはひきかえせない。俺は彼女の前ではぽんたとは友達でいなければ ならない。彼女のぽんたへの思いを目の当たりにしながらそれを黙認しな ければならない事態を自ら招いてしまった。あれは確実に嫉妬だった。頭 だけでなく体全体が反応するほどの。そして、自分でも不思議なくらいに 冷静にやりすごした3人での時間。もちろん、頭と口は全く別のことを 考えていた。喋ったことすら覚えてない。 彼女と別れぽんたとの車の中、俺はぽんたに聞いた。 「なんで服を買ったこと話してん」と。俺はぽんたに2万円の服を買ってあげ てたから、さっきその話しを彼女にしていたのを思い出して。 「なんでって?」 「普通、友達相手に2万円もする服をなんでもない時に買ってやるか!?」とちょっとキツク言った。 「だって、うれしかってんもん・・・」泣きながら言うぽんたに追い討ちをかけるように俺は、 「友達として紹介したならオマエもそのことちゃんと考えろ」と怒鳴っていた。 冷静に話そうと思っていたのに、いつのまにか俺の頭にはさっきのことが浮かんで きて感情をモロに出してしまった。
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