痒痛 ☆ 日記 
お酒と音楽と変人と。菫色の日々。

2001年05月22日(火) 空気のもんだい

自分のHPが字と写真ばかりだとは気づく前から分かっていたけど、今の安いデジカメって動画も写せることを知り、遅いか、ミュージシャンのサイトなんだからせめて音源聞けるとか、ちょっとは歌ってる動画を流したりしたらどうだ?と思ったんだけど、やっぱりやめました。
第一に面倒くさい。二のも三にも面倒くさい。もう少しPCの勉強しなきゃだし。
学ぶのはスペイン語だけでアップアップだし。
ライブの動員数上がるよ、とも聞いたけど、身近ではそうでもない。それより他の面倒なヒトを呼び込んでしまったケースもよく聞くし。

なにより、自分が他のアーティストのサイトがどんなに凝っていようと、わざわざ作品をいちいち見たり聞いたりしないのに、やってどうする?
なぜしないかというとつまんないからで、なんでつまんないかというと、空気のもんだい、なわけです。あと想像力かな。
わたしが殆どテレビをみないのは、あんまり音と映像がびっしりでしかも最近はキャプションまでつけてくれるし、ああかな?こうかな?と想像力をつかう余地がなくて、受身でいるのは5分が限度の自分にはもたないのです。そのくせ情報量はすこ〜しなので、いいからまとめてギュッとその30分番組を5分くらいにしてくれと思うのです。
他人が楽しそうにしていて自分も楽しくなるのは同じ空間にいてその楽しい空気が伝わるからで、画面の向こうで知らないタレントが楽しいそうにしていてもちっとも楽しくないので、バラエティも見ません。ドラマもなあ。水戸黄門以外みない。
あ、今の水戸黄門は毎回いい役者さんがでてますよ。まだ緊張感もあるし。
で、CDなんかもほとんど聴かない。
自分がいろいろレコーディングしたりした経験からだいたいのモノは一曲歌って通してじゃないのね。良い部分いい部分をあとからはぎ足すのね。それからいろいろ音色を弄くるのね。
それが悪いのではありません。録音したものは作品であり製品であり商品だから、化粧品のモデルさんのものすごいアップも肌を1ミリ単位で修正してるのと同じで、見せたり聞かせたりするモノの質、という意味でいいに越したことはない。
大抵のひとは汚いのや下手なもの好きじゃないし、買わないでしょ。
でもわたしが欲しいものは実際に目にしたもの、触ったもの、生で聴いたものだから、その商品onlyじゃなくてそれを着たとき使ったときの自分が想像できるもの、
それを聞いたときなにかが触発されるもの、そこにはなんらかの匂いのする空気があって、いいかえると関係性ということかもしれないけど、それがないもしくは希薄なものには興味がないのです。
だからCDやPCで配信している音楽よりもむしろ偶然自分の生活に入り込むラジオや有線の方が耳に残るし、しかもただ、無料だ。ライブは場所代もあるしお金はとるけど、やっぱりアレもただ音楽だけではなくて空気も聴きにいくんでしょう。
だからこの前のように半音まちがえてやりなおします宣言をしてもOKだったりするんでしょう。いや反省はしてるけど。その時の空気が気持ち良い匂いならヒトはだいだいのことは許せるし楽しめるんじゃないかな。ただその空気に酔っ払っちゃ駄目だけどね。
むか〜しの人が匂いをきくといったのはとてもよくわかるのです。


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