紫
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新しくできた父の位牌と小さな骨壷が、壇上に並べられました。
そこに供養されている位牌とお骨の数は、想像していたよりも意外と少なく、これならいつ来ても父の位牌を探し出せそうです。
永代供養。
ほかの人たちの骨といっしょに父の骨が一つの壷の中に混ざるのかと思っていましたが、この1年、家のお仏壇にいたときと同じように、父のお骨はそのまま。
聞くと、大きな骨壷は壇上に並べるスペースがなく、すぐにほかの骨といっしょにされることがあるとのことでしたが、小さな骨壷はできるかぎりそのままそこに置いているとのこと。
あぁ、よかった。
この1年。
お墓をどうしようか、どこのお墓に入ってもらおうか、など母を悩ませ続けてきた父のお骨。
いろいろと考えた結果、永代供養を選びました。
お寺に向かう車の中で、母が言いました。
「釣りが好きだったから、海にまいてあげてもよかったね」
それも、よかったかもね。
でも、こうしてお参りに行ける場所があることも、残された者にとって大事なんだな、と思います。
いつか母がお骨になったときも、父のお骨の隣に置いてあげよう。
そんなことを考えていたら、またまた母。
「私は、あの寺に永代供養してもらわなくていいからね」
……え……?
「私は六甲山にまいてよ」
……は……?
とりあえず、母がお骨になったときにあわてないように、今から散骨の方法を調べておかないと。
去年の葬儀の日と同じくらい暖かい暖かい今日。
「やっぱり、悪い人じゃなかったんや」
母がつぶやきました。
そんな私も、1年経って、ようやくおだやかな春を迎えられそうです。
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