夜と夢と映画と |
女子高生に囲まれて「うわーコイツ、白黒なんですけどー!超ださー!」とか云われて小突かれて、泣きながら自分の姿を見てみると、確かに自分のところだけモノトーンなんですよ。この間観たジャームッシュの映画の影響かなあ、単純だなあ。 という夢をみてにやにや笑いながら眼が覚めた。 他人の夢の話ほど退屈なものはないですね、やめます、ハイ。 女子高生の群れはコワイけど、現実で囲まれて小突かれたら怒るな、おばちゃん。 お説教しちゃうよ。 なんだよ、そのスカートの下のジャージはよ、ってな。 こっちの女子高生だけですかネ、あんな奇天烈な恰好しているのは。
この頃夢見が悪くて朝がしんどいです。 浅い眠りのなか見る夢はゴチャゴチャしていて、もう正確な現実がよくわからない。元職場の夢をみたときは、昼過ぎまでひきずる。 昼間が暇すぎるんだな…。よし、もう少しなんとかしよう。 陽が落ちたら落ち着く。 こっちが現実だ、と自信を持って云える。 夜だけは本物だ。 夜はスペシャルだ。ワタシの時間が始まった。イエーイ。 でも映画DVD以外はすぐ飽きる。 飽きっぽい。 働いていた頃は忙しいなかでも新作ゲームを追っていた。大してゲームが好きなわけじゃなかった。単に熱中する数時間が欲しかっただけ。仕事から抜け出せる時間。仕事にカテゴライズされない時間。でもあまりうまくいかなかったな。 いまなら少し楽しめるかも知れないとやってみるけれど、今度はうまく進まなくて放り投げる。 飽きっぽい…。
でも映画はスペシャル。 埋没して融合する二時間前後の世界。 しかもそれで完成している。 手の届かない世界。 常に傍観者で、でもその世界に融けて漂っている。 そこの空気に酔う。酔わせるのは映画、酔うのはワタシ。 シークエンスの隙間に挟まって、ずっと融けて漂っていたい。 もったいない世界。 もったいなくて、冷蔵庫の奥にしまった大吟醸みたいな世界。 いいコンディションのときに、と心に決めてみるけれど、たぶんいつ飲んでも、口に含めばすぐにその味に夢中になるんだ。 映画はスペシャル。お酒もスペシャル。
高清水の大吟醸、スペシャルサンクス。 いいコンディションのときに。
夜はスペシャル。 眠らなきゃいけないのがたまにきず。
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2005年08月22日(月)
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