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■ ふたりの証拠/アゴタ・クリストフ
1)『悪童日記』の続編。 待ちに待った感がなくもない、非常に楽しみにしていた続編。単行本では出ているけれど、1巻目もepiで読んだので、それで通そうと思って待っていた。相変わらずの淡々としたリズムに、こちらもすぐ馴染む。悪童であった少年たちは、「悪童」の最後で別れ別れになる。ここで父親が爆死するのだが、二人はまるで意に介さないようだ。そんなところが実はぞっとする部分なのだけれど、前作と比較すると、その残酷さがいくらか減少しているのだろうか?まだ半分なので、最後にはどうなることやら。
2巻目は村に残ったほうの少年リュカの話だが、成長するにつれて、非常な美少年になっているらしい。町では彼は白痴だとされているが、実は非常に頭のいい少年で、大人を上手く利用することも心得ている。やはり怖い少年なのだ。
2)『悪童物語』同様、これも一気に読んだ。 意味深な最後なので、再び謎が・・・。いったいあの二人の男の子たちは、本当に二人だったのか?もしかしたら二重人格とか?「LUCAS」と「CLAUS」という名前もまた、さらに謎を深める。
一番の衝撃は、中盤でいなくなった、子どもの母親が実は殺されていたとは最後までわからなかったし、予測もつかなかった。幼い頃に培われてしまった残酷な血は、やはり消えていなかったわけだ。 この後、『第三の嘘』にどうやって続いていくのだろう?リュカとクラウスは再びめぐり会うのだろうか?
2002年01月26日(土)
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