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■ エスペデア・ストリート(B+)/イアン・バンクス
主人公はダニエル・ウィアー。身長2メートル。ベーシスト兼ソングライターとして加入したバンド「フローズン・ゴールド」は瞬く間に大成功。バンドは英国'70sの伝説となった。
めちゃくちゃです。話があっちに飛び、こっちに飛び、一貫性がないのと同時に、文章も良くない。ハニフ・クレイシとともに、「UKでロングセラー」という小説に、ろくなものはないという見本のようなもの。クレイシよりはむかつくこともないけれど、クレイシよりも下手。それじゃどうしようもないじゃないかって感じ。
中で主人公がジェーン・オースティンの『自負と偏見』(ここでは『高慢と偏見』)を読んでいたのだけれど、てことは作者も読んでるわけなのに、それを作中に取り上げてるわりには、どうしてこうも下手くそなんだろう?
友人が死んだというような重大な事件も、まるで人事のようでリアリティがなく、死んだと書いてあったかと思うと、いきなり別の話になっていたりする。ユーモアのつもりで書いている部分も、陳腐なだけ。
イアン・バンクス、名前だけはよく聞いていたし、おそらくどこかで短編くらいは読んでいると思うが、こんな小説を書く人だとは思わなかった。もっとも、短編で気にいっていなかったのだから、長編が気にいるはずもないのかもしれないが。
2002年01月30日(水)
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