unsteady diary
riko



 レオン

実は、はじめて「レオン」をみた。
吹き替えだったのが残念なくらい好きな映画になりそう。
殺し屋ものってわりと好きだけど、
納得の行くものは少ない。
それは、命を奪うことの重さがどこまで描けてるかということだと思う。
エゴイストの映画は嫌いじゃない。
ただ、エゴイストぶりにどこまで共感できるか、
その壊れっぷりにどこまで自分が重ねられるか、
そういう部分で、痛さが鼻につくか、キモチイイか決まってくる気がする。

レオンって恋愛映画になってしまうんだろうか。
ふたりの関係は、私のなかでは、恋愛っていうより家族。

レオンはマチルダと落ち合う約束をする。
レオンが無事逃げられて、あともう少しで青空のある
明るい通りに手が届きそうになっているシーンで、
後ろから撃たれる。
青空を見ている、レオンの視界が
徐々に傾いてゆき、ついに床に這う。
このカメラワークがけっこう好き。

ラストは、私にとってはいちおう納得のできるものだった。
あそこで無事レオンが逃げられたなら、陳腐になってしまうと思う。
かといって、彼がただ撃たれただけでも惨め過ぎる。
周りが巻き込まれることのエゴイスティックさを考えてもなお
レオンが自分を撃ったスタンを巻き添えに自爆したのは
私にとっては最大幸福のジ・エンドかもしれない。


2001年02月25日(日)
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