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■ 旧友
昨日の帰りにも、中学時代の友人Iにまた会って、いろいろ話をした。 ふたりとも大好きだった『ここはグリーンウッド』の文庫版が新刊で出ている話をしてたら、彼女にお奨めの漫画を、と切望された。 できるだけ健全な奴を探して(爆) 彼女は「やじきた学園道中記」あたりをお持ち帰りされた。 秋田書店のマニアックでクサイ路線も好きなわたしは、 他にも『崑崙の珠』あたりを勧めておいた。 だったら貸せ、といわれたが、ダンボール梱包されて、どこに入ってるのやら。(汗) 私だって読み返したいよー。
Iは、私が中学の時、しょっちゅう体が弱くて学校を休むたびに、 プリントだのを届けにきてくれていた。 体育祭のために、ダンスを玄関で教えてもらったこともあった。 雨が降り出して、風邪ひいたら困るから、と折り畳み傘に入れてもらったこともあった。 なんと彼女はそのあと、半分びしょぬれになったのをお母さまに見つかり、 メガネが飛ぶほど打たれたそうで。 それ以来、私からそう言うときは断れるようにしたけれど。
「玄関に行くと真っ赤な顔した私がガウンを着てふらふらとあらわれたねえ。」 なんて回想話をするから、なんかしみじみしてしまった。 「今はだいぶ元気なの?」ってすごく真剣に聞かれて、そこそこ、と答えた。
ほんとに、コノヒトは中身が変わってない。 損するくらいマジメな性格、世話焼きで、でもすごく厳しい(怖い…)ところ。 嘘がないから、信頼できる人、だ。 彼女がいなかったら、私は中学を無事に卒業できたかどうか怪しいくらい。 他の子は、テスト範囲になるプリントなんて、わざわざもってきてはくれなかった。時間も無駄になるしね。 だが彼女は、そういう足を引っ張ったりするような卑怯さが微塵もなかった。
当時、彼女と私は、私が本や漫画を貸し、そのかわりに彼女がいろいろ欠席のフォローをしてくれるというつながり方…だった。 と、思っていた。 少なくとも私は、本がなければ、付き合ってはもらえないんだろうと最初の頃は思っていた。申し訳なくて、お返しができなくなったらどうしようと思ってた。 でも、かなりあとで、そういう疑問をぶつけたとき、一笑に付されて。 ギブアンドテイクってことじゃなくてもいいんだって。 私自身もちゃんと嫌いじゃなく付き合ってくれてると知って、不思議な感じだった。
就職活動がんばろうね、って手を振って彼女は夜道を帰っていった。
そうそう昨日、発売日が延期されっぱなしだった『ファントム・ペイン』を手に入れた。 余裕のないときに読むとじっくり読めないから、もう少し我慢してようかと思ったんだけど、表紙を見た瞬間、帯を見た瞬間、手にとってカウンターにダッシュ。 ふう。 私の理性なんてこんなもんだ。(笑)
以下、ネタバレ。 読んでない人と、まったくわからない人は、ここで引き返してね。
……OK?
カイと凱のカウンセリングがねえ、なんか急ぎすぎて。 わざと飛ばしてくれたのかもしれないけど、 立ち直った彼が、カイではない気がしてしまって。 私のなかで、カイが遠くなりました。 たぶん、イシスを恥じる壊れそうなカイのほうが、私にとって身近だったからだろうな。 でも、カイにとってそれは幸せじゃない。 だから、わがままなのだけど。 イシスという傷をまたひとつ抱え込んだカイに慣れるのには時間がかかると思う。
クリスタル・クラウンだったり、カタルシス・スペルのころのふたりの緊張感が、私は好きみたい。それを通り越して、もう終わりを見据えているからこそのカイと三四郎のやりとりは、なんだか切なくて、かえって辛い。 モラトリアムでいたい自分の裏返しかしらん。
次、クライマックスに入るというけど。一年後…でしょうかね。 このシリーズ、終わる気がしないんだなあ。
それにしても、脇役が今回も魅力的なこと。 サンドラとロードがいちゃいちゃしてるのなんて、久々に見たわ。(笑)
追加日記
たったいま、ひそかに働けたら楽しいだろうなあと思ってる、児童書を扱う出版社へ最初のエントリーを完了。 ちなみに、今日中が〆切。(死) ギリギリまで愚痴っていた。読書感想文になるわけにはいかないから。 字数制限なしの、良識に任されてしまった志望動機は、とても書きづらかった。でも、やっぱり本音のこもってる文章は自分で書いてて気持ちがいい。 自画自賛だけども。 日記で思ったことを書き散らしてるので、 あとから振り返ってネタが見つけやすいみたい。 日記の効果ってすごいもんだ。
書類書きするなかでは、久しぶりに自分らしい文章が書けた。 それがちょっと嬉しかった。
2001年03月20日(火)
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