unsteady diary
riko



 『17歳』

ブックファーストの児童書の品揃えはすごい。
5階の3分の1ほどが、児童書。
しかも、座って読めるテーブルと椅子のコーナーがある。
す、すごいぞ。(嬉)

検索で、井上路望さんの『17歳』の売り場を探したら、
児童書のところにあった。
これ、ポプラ社では一般書の扱いで出したはずの本なのになあ。
理解されてないのか、ポプラという名前だけで、
すぐにそこに分類されてしまったのか。

文庫になってるものが欲しかったのに、まだ単行本しかなくて、
とりあえず立ち読みだけざっとした。
お母さまの『母親失格』とあわせて、ベストセラーになっているこの作品。
路望さんの学校でのいじめ、障害のあるお兄さんへのいじめから、家族3人(母と兄と自分と)が次第にバラバラになるなかで、少しずつ絆を取り戻してゆく話。
ありがちな書き方しかできないけど。(笑)

とにかく、文体が素直なことに驚いた。
文章を書くのが好き、ということで、お母さんから本でも書いてみたらと薦められたらしい。
それがほんとうに本になってしまう、そして多くの人に読まれるとは思わなかったのかもしれないけれど、とにかく振り返ってのびのび書いてる。
辛さも皮肉っぽさも、いろんな気持ちを、わりと淡々と、でも素直に。

私は、自分の日記の文章がかなり下手だと思う。(汗)
素直に書くとね、そうなるみたい。
口語体というか、自然な言葉だと、とてもたどたどしくなる。
でもそれが、私らしさ、素の自分を、掘り起こす作業でもある。
あまりに意識しすぎて、書けなくなってしまった時期を思えば、
とにかくキーボードを叩くという作業が、そのまま解放されてる気分で、
悪くない。

だからなのかなあ。
内容も共感できる部分があったけど、路望さんのこの文章の素直さ、飾らなさが、いいなあと思った。
上手く書こうとしなくても、
それが逆に相手に気持ちを伝えやすくする文章になるのかもしれない。
そんなふうに思ったんだった。


2001年03月23日(金)
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