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2003年05月29日(木)


朝9時。
携帯が鳴った。
トミーだった。


昨日渡しそびれた大事な資料を
学校が終わったら渡す約束でいた。
だけど、今日は寝坊で学校を休んだから持ってこなくていいとのこと。



学校に行かなくてもいいことに、少しだけホッとした。




お昼過ぎ、何も言わずにいることを引け目に感じて
担任に電話をかける。
開口一番「どうした?」
ワタシはその質問に答えずに「プリントとかどうしよう」
「とりあえず、話をしよう。学校においで」
担任はそう言って3時ぐらいに学校へ行くことにした。



午前中で終わっているから、誰にも合わずに済む。
気が楽だった。




担任から実習で必要な資料やプリントなんかを貰って
一通り説明を受けたあと、一番大事な本題に話が変った。
担任は2年の時と同じ。
ワタシのことを心配してくれていた。
「2年の時に比べるとすごくまじめになったし
 いろんな部分で変ったなって思って安心してたよ」
変った事、まじめになった事、先生は気がついていないもんだと思ってたから
そう言われたことがすごく嬉しくて、見ていてくれたんだ、と実感。
「少し自分の殻に閉じ込まりすぎなんじゃないか?」
なんてことを言われて
「ワタシはみんなと「楽しい」を共有できないし
 頑張っている人を蹴落とすようなことしか出来ない人と一緒にいたくない。
 どうしてワタシがそういう風に言われなくちゃいけないのかわからない。」
思ってたことを少し話した。




「クラスのヤツらはまだ就職のことなんて考えちゃいない。
 だけどお前は考えていて、もう行動に移している。
 自分で明確な将来を見つけたことに自信をもてばいい」




担任が今の学校の卒業生だってこともあって
担任の昔の話もたくさん聞いた。
自分もワタシと似たようなことを経験したことがあるということや
気にしなくていいんだってこと
とにかく、色んな話をいてくれてワタシの話もちゃんと聞いてくれた。








人と違うことを選び取り、そこへ進んでいくことは
とてつもなく孤独で不安で寂しい作業だ。
「みんなと同じ」が一番簡単で安心できるモノだからこそ
孤独や不安や寂しさは思っている以上に大きいものだ。


だけどワタシはなりたい自分を見つけた。
何にも考えていない人よりも一歩も二歩も進んでる。



ワタシは将来ってものをちゃんと見つけたんだ。
例えダメでもいいじゃない。
無駄にはならないよ。



将来が見えなくて、考えることさえ拒否している人達とは違うんだ。
自分をしっかり持っていれば、きっと何かが見えてくるはず。



「みんな」の中からワタシは飛び出した。
それはワタシのため。ワタシのこれからのため。



寂しくなんかないはずだ。








「明日は学校にくる?」
最後に担任はそう言った。
ワタシは何も答えなかった。
「1限だけでもいいから」
「行けたら行くよ」




ワタシがどうしてこんなに拒否しているのか
ワタシ自身、はっきりと「こういう理由だから」と言えない分
ナマケモノに見られていると思っていた。
担任はわかってくれた。
ちゃんと話をして、話を聞いてもらって
思いのほかスッキリした。



「実習が終わったらまた話す機会を作るよ。
 その時は抱え込む前に話せよ」



頼れる人が出来たこと。ワタシに少しの勇気をくれた。


そっか、ワタシ抱え込みすぎていたんだね。
文字にしたってコトバにしたって
結局はワタシの口からコトバを発しないと
どうにもならないこともあったんだね。




明日は最後だし、がんばろう。
きっと出来るよ。ワタシなら。







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