ニッキ ゆり 【HOME

My追加

2003年07月10日(木)


「彼氏できたの?」
朝、喫煙所でタバコを吸っていたら、いきなりトミーに話し掛けられた。
「へ?彼氏?いないさぁ。いないさぁ。なんで?」
突然のことで本当にびっくりしていた。
「指輪してるから、出来たのかと思って」


あぁ・・そうなのか、と思った。
世間一般では右手の薬指や左の薬指にリングをはめていると
「恋人います」と思われるようだ。
なんともおかしな世の中だ。



どうしても欲しくて、でもサイズがなくて買うのを迷ってたリング。
結局は買ってしまったのだけれど。
ワタシは可愛いと思って買ったリングをはめていただけ。
それなのに世間では「彼氏いる」サインになるなんて
嫌だ。おかしい。変だ。なんでそうなるんだ。







バイト、2回目。
おばちゃんばっかりだと思っていたバイト先に
若い子が結構居たことを発見。
そして、その女の子の年齢はワタシよりも5つ下でビックリした。
帰りに「お姉さんですね」って言われてまたビックリした。


あぁ、ワタシはお姉さんって呼ばれちゃうのかぁ。
たった5歳の差で。



15歳。ワタシは何をしていたかな。
アルバイトなんかしてなかったし、バスケットばっかりしていた。
いっぱい泣いて、いっぱい悩んでた。
全てがキラキラしていた。明日のことなんて考えてなかった。
全ては今日のため。あの一瞬の為に全力でぶつかってた。



ワタシが通っていた高校は「校則が一番厳しい」と言われるところで
ルーズソックス、なんていう流行りモノは一度も履いたことが無かった。
靴、靴下、ベスト、ジャケット、ブラウス、カバン、髪の毛の長さ
髪の毛を結ぶゴムの色、頭のてっぺんからつま先まで全てが指定されたもの。
そんなモノたちに囲まれて、個性なんてもの欠片もなかった場所だった。
今時スカート膝下ってどうなんだろう。
コートもマフラーも、全てがスクールカラーの指定物で
マフラーの巻き方も決まっているなんて。
息苦しかったはず。




だけど、そんな決まったモノの中でも密かに自分の主張はしていたなぁ。
シャーペンとか消しゴムとか、そんなレベルの話だけど
あの時は本当にそれだけで満足だった。
それだけで、ワタシって幸せなんて思っていた。



20歳のワタシはもうあんな生活には戻れないだろうなぁと思う反面
あの時よりもしっかり出来るかもしれないと思ったりもする。





なんだか年下の女の子にあれこれ聞かれるのは悪くない。
むしろなんでも聞いて!と言いたくなる。
可愛いなぁ。妹みたいだ。








BACK NEXT 初日から日付順 最新 目次