NO TITLE...望

 

 

3日目 - 2001年02月12日(月)

今日は雨。
さすが、雨が降ると寒い。
梅が咲いていたって、まだ季節は冬なんだなあ。

起きて今日は近所の和菓子屋へお土産を買いに行ってきた。
まあ、観光で帰省したわけではないけれど、一応、お土産を買っていくのだ。会社に。

お土産を買う前に、帰路はフェリーで帰るので、船の中で読むための本を買いに近くの古本屋へ。
古本屋は好き。
あの埃っぽさと、雑然と置いてある本の群れが好き。
端から本棚をじっくりと見て、興味をもったタイトルの本を手に取る。
中には書き込みのしてある本もあるけれど、それも一興。
以前この本を持っていた人はどういう人だろうと、本の物語よりも気になるときもある(笑)。
結局、私はそこで古本を4冊と、おみやげ用に売ってある絵葉書を購入。

そして、和菓子屋で「噴火まんじゅう」というものを購入して帰った。
帰ると、親たちは帰りの支度でバタバタしている。
車に積み込む荷物は、「帰りには減るだろう」と思っていたらとんでもない。かなり増えた(笑)。

諫早からも、長女であるおばと、その孫も来た。
ここの家庭も複雑。
私の周囲には、結構フクザツな家庭環境の親戚や、友人が多い。
私の家庭はいたってノーマルだけれど。
まあ、ノーマルと言う定義も人それぞれだが、おそらく、小説的表現をするなら「絵に描いたような幸せな家庭」とでもなるのかもしれない。

まあ、そんなことはさて置き、おばが近くのお寿司やさんで頼んだ寿司を皆で食べる。旨い。
おばの孫はこの3月で高校を卒業。
4月から介護関係の専門学校へ進学が決まっている。
検査技師を目指したいとこと、介護関係の学校へ進学するいとこ。そして、医療関係の雑誌の編集をしている私。
歯科技師もいたなあ。
何となく、医療に携わっている人が多いのだ。父方の親戚は。
実家は醤油屋だけど(笑)。

昼過ぎに、祖母の家を出る。
さすがに、帰り際の祖母は元気がなかった。「あれを持って帰れ」「これを持って帰れ」と帰り支度の時にはベットの上から指示をしていたけれど。やっぱり、淋しいんだな。

かくして、皆に見送られ、大量のおみやげをもらい、一路帰途へつく。
また来るからね。おばあちゃん。

途中、祖母の面倒を見てくれているおばの家による。
そこには私は高校の時、うちに下宿をしていたいとこが今は1人でいるのだ。父親は警察官で別のところにいるから。
犬の面倒を見なければならないために祖母の家には来れなかったが、明日、そのいとこは母親であるおばと交代して、しばらく祖母の面倒をみる。
このいとこは祖母の家に2年ほど住んでいたことがあるので、祖母とも気心が知れているが、それでも大変だと思う。私なら、できないと思う。
すごいなあ、と思う。

このいとこに会って、本当に、少しだけ話をして、フェリーに乗るために門司へ。

門司からはフェリーに乗って大阪の南港に朝の8時につく。
船の旅は、大学の卒業旅行で、ギリシャからイタリアに渡って以来。
2等船室で、雑魚寝だけれど、充分。
何となく、そういう時って部屋での連帯感が出てくるなあ。

フェリーには風呂もある。
食堂は、「めしや」のように自分の好きなものを取っていく方式。おいしくはないけれど、まあ贅沢は言えない。

で、私は船のロビーで古本屋で買ってきた本を読む。
しかし、このロビー、おばさんやちょっと「イマドキ」の若者たちがたむろしてビールを飲みつつ話をしていてうるさい。
夏ならデッキの方で本を読むんだけれど。寒いのでなかで読む。しかし、部屋は9時には消灯なのでロビーしか空いていないのだ。うーん・・・。
まあガマンしよう。

少し、デッキにも出てみる。
まっくらで海は見えないけれど、漁り火が結構多い。
デッキから下をのぞくと、吸い込まれそうな感覚に陥る。
イタリア行きのフェリーに乗ったときも、そうだったけれど、ストン、と落ちていけそうな感覚がするのだ。もちろんしないけれど。

こうして夜は更けていく。
久しぶりに、じっくり本を読んだ。
いい旅だったと思う。






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