TALES OF ROSES

2005年08月17日(水) 高校卒業30周年同窓会、その2

Sちゃんは、世界史の川口先生のファンだった。

「アタシ 先生にラブレター書いちゃおう!」
と言って、ある日 差出人の名前なしで書いて 出してしまった。


次の世界史の授業の時、川口先生は

「おまえらのノート、全員提出してもらおうかな、
 汚い字を鑑定する。」と 突然言いだした。

みんなは意味が分からず、「??」という顔をした。
それを見て、先生も「?」と怪訝そうだった。

つまり、先生は、クラスの全員が 自分をおちょくって
女子生徒にラブレターを書かせ、反応を楽しんでいると
思われたのだろう。

一人 Sちゃんだけが、すまして下を向いて 笑っていた。


その後、ノート提出の要請もなく、手紙の主を突き止められることもなく、
みんなは卒業した。

そして30年が過ぎた。


今回の同窓会、最初は記念撮影から始まった。

その場にいらした先生を見て、わたしも

あの、川口先生だ!と、鮮やかに当時のことを思い出した。

川口先生は、教科担任のみだったので、
今回の同窓会の幹事さんが コンタクトを取り お招きし 
先生は 県南から 遠路はるばる 宮古までおいでになった。

奇跡的な再会 としか言いようがない。


宴たけなわ、
ビールを持って、川口先生の席に 打ち明け話しに行った。

「そうだったのか・・」と 先生は感慨深げだった。

「オレは、あの手紙、今でも大事に持ってるよ、

 手紙くれたのは、いったいどこの誰だったのか、

 ずっとわからなかった、でもやっと謎が解けたよ。」

嬉しそうに笑ってくださった。



Sちゃんは、今回 出席していない。

今回、私も欠席していたら、

川口先生にお会いする機会は、たぶん 2度となかっただろう。


先生が、手紙を貰った時は、28歳だったという。

まだ青春の頃、女子生徒にもらったラブレターは、

川口先生の心の中で、ずっと一輪の花のように咲いていたのだろうか。



ちなみに、Sちゃんは、大学に上京した頃、

ある日 突然 郷愁にかられ、

幼なじみの○○君にもラブレターを出した。


その手紙は、届いたのだろうか。

○○君は 今でも持っているのだろうか・・・

Sちゃんは、ほどなく別の男性と結婚している。














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