TALES OF ROSES

2005年08月27日(土) 秘湯にはまる、その5、Tの上温泉vol,4

宿のご主人は 終始ニコニコして
人が良さそうで、
「湯上がりに お水どうぞ〜」と 冷蔵庫から
大きなペットボトルに入れた水を出して
コップに注いでくれるのだった。

ワガママ山男達は、一気に飲み干し
「すみません、もういっぱい下さい!!。」と
何倍もおかわりをねだっていた。

あま〜い山の上流の水。


いったん外に出てさわやかな空気を吸い
外のあちこちの湯気のでる場所を
物珍しく眺めて振り返ったとき
宿の玄関脇に 何か紙が一枚張ってあるのに気が付いた。


夫は、何か書いてあるのを読むのが好きだ。
名所旧跡に行っても、しげしげと説明書きを眺め 丹念に
読み始める。

夫が、小声で言った。

「あれ、物件差し押さえの紙だよ。」

「えっ」

と、私も近づいてしげしげと読んだ。

債権者なんたらかんたらさんが、この物件の権利がある、云々
記してあった。


窓ごしに、ご主人に一礼して、宿を後にした。

この古びた宿の行く末を思い
ご主人とおばちゃん達に 幸多かれと、祈ります。

落ちていた若いどんぐり



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