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2001年10月16日(火) 秋桜


 昨日の夕方、近所の酒屋のオジサンがわざわざ花を届けに来てくれた「お嬢さん、キレイに咲いたのでお届けにあがりました」とは、言わないかったけど。なんでも、畑を掘り起こすので植わっていた花を全部切ったんだそうだ。他にも届けて、それでも余ったものらしい。それを、配達回りののついでに持ってきてくれただけですが。
 思いついてくれただけでも、嬉しい。
 両手に抱えきれないほどの秋桜。

 さっそく風呂場に二つのバケツに水を張って、オアシス(緑色のウレタンのようなケンザンの役割も果たすアレ)と一緒に突っ込む。ボチボチな広さのあるはずの風呂の洗い場が、見事に秋桜だらけになった。

 夕食を済ませてから活けてあげようと思っていたのだが、ネットに繋ぐとどうも億劫になる。シャワーも浴びないまま朝になった。「さて、朝風呂でも入るか」と、思い風呂場を見るまですっかりその存在を忘れていた。可哀想な秋桜。
 こりゃ、活けてあげなきゃと花瓶を探すが家には体の良い花器なんてあるはずもなく、大きめの籠では納まりきらないほどの量なので、来客用の大鉢を押し入れから引き出して使用した。桜子流本家、オアシスったら重宝しまっせ。それなりにキレイに仕上がった。但し、大広間に飾るような凄い量だけど。

 やっと、明るい部屋に落ち着いた秋桜を、猫がやってきて点検する。訝しげに匂いを嗅いだ後にヒトツの花をバクッ!噛み切るでもなくそのままなので、ジッと観てるあたしと目が合った。
 「を?うまいのか?」同じように、あたしもひとつパクッ!げ、マズイじゃん。そう思った時に猫は既にくちから花を出して秋桜はもちろんそのままの状態だし、あたしは未だ花を咥えたまま「こいつアホか?」と目で訴えられた気がした。


 やわらかな陽の中の秋桜は、ウマクはないけどキレイです。



香月七虹 |HomePage