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2001年11月05日(月) 流れる時の中で

 偶然と思っていたあの出来事も
 ジグソーパズルのワンピースだったんだ。
 一つ一つでは分からなかった絵がだんだん見えてくるように。

 さあそのピースをはめようよ。


 婆さんになって全体の絵が完成する頃に
 隣で茶を啜る爺さんと一緒に見たいもんだと。



 最近は、よほどの用がその先に無い限りはバスには乗らなくなりました。自宅からだと駅までは自転車だし、駅から少し離れた不便な場所ならタクシーを利用してしまっています。(万年金欠病なわりには)

 今日は定期検診で大きな病院へ行ってきました。
 駅から少々離れた場所にあるその病院へは、バスが頻繁に出ています。他に急ぐ用もないのでゆっくりとバスを待つことにしました。
 さすが病院行きのバスの発着所、他の線に比べ待つ人用のベンチの多いこと。

 私の前に並ぶ老人は、どうやらご夫婦のようでした。

 バスが到着し、老人にしたら高い段を使って乗車する時に、お爺さんは我先にとお婆さんを差し置いて乗車したように感じました。
 ところが、一足づつが高い段の途中でお爺さんは振り向き、お婆さんに向かって手を差し伸べ上るのを手助けしていました。あー、そういうことでか。

 お婆さんがやっと乗車したのを確認すると、またお爺さんはお婆さんのために席の確保に一目散。よっこらしょと座ったおばあさんは、お爺さんの持ち物を膝の上に預かって、また二人でニコニコお話をしていました。


 なんだか親切の押し売りのようだけど、私に出来ることはせめて降車の時に後ろから押されないように、その老夫婦のうしろについて後からの流れを塞き止めること。

 バスの乗り降りって、老人には本当大変そうだよね。なんで、あんなに高い段なんだろう。




香月七虹 |HomePage