+女 MEIKI 息+
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朝の珈琲時間に、携帯が鳴る。 何事か?と番号も確かめずに出ると、「ねえ、メール送ったのよお」と知り合いのおばさん。携帯に送信したメールがちゃんと受信されているかと尋ねてきた。機種が違ったり、送信した時間帯によって多少のタイムラグがある。 よっぽど緊急なことなのかと内容を尋ねると、「まあ見てよ。それで診断結果を教えてね(含み笑い付き)」 これから出かけなくちゃいけないのでと丁重に対応、されどサッサと切る。 最近メールを覚えて、楽しくて仕方が無いらしい。しかもi-modeでアチコチを見ておばさんなりのネタを仕入れて、ご披露してくれる。 メールを送信した後に必ず相手に電話をかけて確認するのと、こういった診断結果をせがむのは、もっと時間を考えてシテ欲しいよ。 携帯から見ると通信料が勿体無いので、コッチをつないで見る。答えをまっているようなのでとりあえず診断したが。実際となんら変わりがないのでつまらん。しかも、理想の恋人が「林家 ぺー」 げんなり。
これからちょっと警察署 行ってきます。
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実は、バスの料金の支払方法を知らないのです。アレってどうするのでしょう。
駅前広場から真っ直ぐに伸びた大通り沿いに、確か警察署があるはずです。歩いて30分以上はかかるかな。来ないバスを待っていても仕方無いので歩き出しました。 途中に、川が流れていて辺には大きな役所が建っています。その役所の前の交差点に差し掛かると、信号を渡った向こう側にパンダの着ぐるみが居ました。A3位の白い厚紙に何やら文字が書かれているものを持って、道往く人や信号待ちをしている車に向かって手を振っています。 平日の昼間、いきなり交差点にパンダです。パレードから逸れたわけでもないパンダが一匹。他に行き交う人はみんな背広姿。凄く目立ってます。信号待ちをしていた車も発進を忘れて、クラクションが鳴っています。
あっヤダ。パンダがこっち見てる、絶対見てる。 信号を渡った時に、近づいてきたら厭だなー。
そういう厭な予感は、得てして的中するもので。案の定、信号を大廻で渡ったにも関わらず、パンダは手を振りながら近づいて来ました。しかも妙に早い速度で。
くぐもった声で「どこ行くのー?」 パンダに聞かれたんです。まっ昼間、道往く人はマバラ。でも、車からは丸見えです。
何も気にせず、ティッシュを配る兄ちゃんを交すように横を通り過ぎようとしたら、肩から下げていたバッグの紐を掴まれました。 「ねえ、どこ行くのー?」 こうなると、少し恐いです。敵は往来でパンダが出来るヤツです。素直に答えるしかありません。
「けいさつしょ!」 それだけ言って、バッグを引っ張ったのにパンダは怯むでもない、そのままです。
「ふーん。歩いて?」 パンダは尚も聞いてきます。
「これが、飛んでるように見えるかい?」 開き直りです。
「あはっは!こっから遠いよ。送ってあげるよ」 爽やかに笑えば余計、気味悪いです。
「げ、パンダにかい?」
「ん。こっちこっち」 カバンの紐を掴んだまま、パンダは2、3歩あるき出してしまいました。
恐いよう・・・敵はパンダです。すごい変質者よりも、もっと恐いです。
※28日午後1時45分ごろ、役所前の大通りの路上で、誕生日を目前に警察署に出向いた五月桜子さん(27)がうつぶせに倒れているのを通行人が見つけ、110番通報した。桜子さんは、頭にパンダの着ぐるみを被せられたままになっており、病院に運ばれたが、医師団もそれを見て笑いを堪えることが出来なく、処置が遅れ間もなく死亡した。警察署はおちょくり殺人事件とみて捜査している。
調べによると、桜子さんは同日午後1時00分ごろ、警察署に向かう心理プレッシャーのためにイライラし役所前でパンダの着ぐるみを着てパフォーマンスを繰り返した後、心を落ち着けて目的の警察署に向かう途中だったらしい。
争った跡などがないことから、待ち伏せしていたパンダがいきなり桜子さんに襲いかかった可能性もあるとみて、同署は不審者の目撃情報などがないか聞き込み捜査を進めている。
なんて、見出しが明日の新聞に・・・。
こんな間抜けな事件には巻き込まれたくないぞ。
〜 続く 〜
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