+女 MEIKI 息+
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頬に触れるあなたの優しい指先に、そっと自分の手を重ねてみた。あの時と同じ幸せが訪れるなら、この身を削ってでも惜しくは無いと思える瞬間を憧れてみる。ゆっくりと瞼を閉じて、その指先から伝わる温もりを刻むように確かめつつあなたの名前を声に出して呼んでみた。 あの時、あなたに呼ばれたわたしの名前、あなたからの言葉、少しづつ思い出しながら、触れゆくあなたの指先から伝わる温もりを惜しむように、戸惑いながらもゆっくりと戻す。 また時の巡りあわせがあったのなら、その時にはこんなことも伝えようと思っていた言葉さえも、最期の時のように溶けるようにかき消えていく。 切なさで潤む瞳をあなたの顔に戻し、も一度 名前を呼ぶつもりが声にさえならない。 時のめぐり思えば、今宵からは司る女神に、そっと祈りを捧げる日々が続く。わたしの頬から離れて行く指先を名残惜しげに見やり、そして時の悪戯を心待ちに。
好き勝手に書いているのが好きだと言くせに、好き勝手に書いたことへの意見を言うんだ。これだから面白くて仕方無い。
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