+女 MEIKI 息+
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軽くスカートの裾を翻して、そこから覗く足がどれだけの効果があるかまでも、彼女は計算に入れているのか、彼女の瞬きひとつからも目が離せないでいる少年たちを尻目に、フロアーに降りそして踊る。四方八方から照らされるスパンコールを散りばめたのライトも、スタンドから映し出されるレーザーのイルミネーションも、すべて彼女の彼女たる姿を演出するだけに過ぎなかった。無心に踊る彼女の瞳に映るものは何もなく、ただひたすらに肌で音を感じたがっているようだった。 うっすらと額に汗を浮かばせカウンターに戻る彼女は、男からの誘いも手の甲でで汗を拭う仕草にも見えなくはない動作でアッサリとかわし、涼しい顔でまたカクテルに手をかけていた。
80年代の新宿歌舞伎町のディスコでは、こんな少女達で溢れていたのだろうか。93年の暮れに幕を閉じたにジュリアナ東京(芝浦)のお立ち台で舞っていた少女達をイメージするより遥かに輝いていそうな気がするのはどうしてなんだろう。
気持ち良く晴れたので、溜まった洗濯物にも手をつけず、昨日は食料確保のため海に行ってきました。釣果は、パールピンクに輝くお姿の海の女王、鱚(きす)が大小あわせて十数匹。サクッとさばいて今夜はオリーブオイル焼きで楽しみました。初夏の味、んまかったです。 釣りに連れて行ってもらい始めた頃は、あの虫(いそめ、じゃりめ)が苦手で、パックに入っているのにも関わらず、持つことさえ出来ませんでした。慣れとは恐ろしいもので、今では頭通しで釣り針に刺すのも巧くなり、すんなりと弄れます。 気候が良く、家族連れやカップルで賑わう堤防で今回は釣りを楽しんできたのですが、やっぱりカップルの女性は男性に「ぁあん、これ気持ちわるいーぃ。付けられないぁい(甘ったるく語尾伸ばし)」と甘えておりました。ほのぼのした風景だなあと思いつつも、自分の竿が気になっていました。 煙草の吸殻をポイ捨て、食べたお菓子の袋は風に飛ばされながら「ここぉ、全然釣れないじゃないのぉ」と時間が経つにつれ彼氏にあたるお姉ちゃん。そんなに騒げば、いくら自分の竿先の方が大事だとは言え、気になるものです。ノンビリしたいのに、少しだけイライラ。 姉ちゃん、ちーっとデートの場所を間違えてしまったようですね。 夕刻になり、そろそろ潮も動いて釣れ始めたころ、地元のオジサンが犬の散歩がてらか声をかけてくれました。釣り針の種類や餌などを細かく教えてくれるお喋り好きなオジサンは、釣り場にはよく現れるもので、今回もまた同じように竿が反応するまで、のんびりとお喋りしていました。 ところが、隣のカップルはそれどころでない状態で、相変わらずの煙草ポイ捨て、ゴミは風に飛ばさたままを繰り返していました。いくら温和と呼ばれるわたしも、少しムッときてしまいましたので、つい一言 言ってしまおうかと思っていたところ、地元のオジサンがツカツカと姉ちゃんに歩み寄り「おめーは、かえれ!」と一言。とても簡潔でした。
辺りが暗くなると、どこからともなく猫がたくさん現れてきます。釣り舟の小屋を寝床にしている、野良なのか。彼らの餌は釣り上げたけれど必要無いからと、海にも戻さず、その場に捨てられた魚も食べるようです。日があるうちでも、釣り糸や針は見ずらいのだから、日が暮れて街灯もない堤防では尚更、見え難いものです。猫たちが、心無い人達が持ち帰らなかったゴミで、怪我をしないように祈るばかりでした。
そんなわけで、今日は洗濯三昧。 ああ、洗濯ってキモチイイよね。でも、掃除が思いっきり苦手。
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