LOVE diary
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2001年07月20日(金) NO ! のサイン

いつもながらごった返している繁華街を、駅に向けて歩き続けた。
左側に、彼の悲しそうな顔を感じてはいたけれど、見て見ぬ振り。

会って30分も経たないうちに「帰るッ!」と宣言されては、
どうしたらいいのか 戸惑うばかりでしょうね。

判っていたけど。言わずにはいられなかった。


あなたが泣きそうなのは気が付いていたよ。

繋いだ左手に、徐々に力がこもってきたモンね。
離すまいって必死だった?


お互いに一言も口をきかないまま、駅まで来ていた。

私は財布から小銭を出すと、券売機にお金をねじ込んだ。
「Takeshi はここから、帰ればっ!送ってくれなくて良いよっ!
 こんな機嫌の悪い私と一緒にいたくないでしょう?」
けんか腰の話し方をしながら、切符を取り出すと1人で自動改札へ向かう。


Takeshi は後ろで呆然としていた。

何が何だか判らないけれど、でも私を止める術がないことに苛立っていた。


私には、その気持ちが手に取るように分かっていた。


だから・・・。


改札を抜けて、数m歩いたところで彼の方に振り返った。


「私、帰っても良いの?本当に帰っちゃっても良いの?」

泣きそうな彼は、イヤイヤをする子供のように首を横に振った。


Misaki |MAIL

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