colorful days
あたしらしく生きてたい。

2003年06月15日(日) お話4

(ごめん。ほんとにごめん。これは全て僕のわがまま。許してなんて言えない。でも、せめて分かって欲しい。君だけには……)
 彼女が顔を埋めた場所が、じんわりと温かくなっていく。
(そういえば、いつも泣き顔は見ないでって拗ねてたっけ。)
 ふと、そんなことを思い出した。
「なんで、一緒についてこいって言ってくれないの……?」
 かすれた声が、彼の胸元から響く。元気が良くてちょっぴり泣き虫な彼女の、精一杯の声。
「あなたと一緒なら、どんなに辛くてもいいのに。私、頑張れるよ?ちゃんと、頑張れるよ!?」


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紫苑