short story


2001年12月02日(日)


「静けさに足跡」

空と山の境界線。
朝日が澄んだ空気を照らす。
世界が気高い白になる。

木を縁取る冷たさ。
その美しさ。

この静かな足跡が
残らなければ
私はとうに
立ちすくむしか
なくなっていたはず。


足音があなたを追う。


雪が音を吸い込んで。
あなたの声が
すぐ真近に聞こえる。

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日記才人