英国人の彼女
6年間の遠距離恋愛の末、イギリスに嫁いできました。ロンドンで息子と3人で暮らしています。

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2004年10月14日(木) イギリス人と日本人

ダーリン(仮名)は未だ休暇中です。休暇を取り始めてそろそろ2ヶ月目に突入です。1年間で、すごく沢山休みが取れるんですよね。基本の有給休暇が6週間+生活が厳しいところへの赴任なのでプラス1週間+10年以上の勤務者にはプラス1週間+土日に出張が多いのでその振り替え休日でさらにあと数週間分ほどの休暇があるそうです。今年は年始にベトナム、春に日本と、3ヶ月ごとに1ヶ月ほど休みを取っているダーリン(仮名)ですが、まだまだ使い切れないほど残っているそう。わたしがイギリスに来たら、ユーロスターでパリに行こう!車で南仏に行こう!とウキウキしたメールが来ました。

まあ外交官に限らず、過酷な国の駐在員は休暇が多いものですが、それにしても羨ましいかぎりです。わたしが某国大使館で働いていたときには、普通に年間20日の有給+日曜出勤の振り替え休日しかなかったのですが・・・。外交官でも、それにさらに1年半に1回、1ヶ月間の休暇(ただし日本に必ず帰らなくてはならない)が加わるくらい。そして、民間に比べればはるかに休暇を取りやすい職場環境とはいえ、休暇届に判子を貰いに行くときには、「留守中ご迷惑をおかけします。スミマセン。」と言わなくてはならないような雰囲気ではありました。

それに比べて、休暇を取って申し訳ない、という感覚は全くないイギリス人。休暇はみんなが取るのだから、残った人の仕事が多少増えるのは当然、と考えているようです。


他にも、すごく違う、と思ったのが少し前の人質事件です。8月に、イラクにおいてイギリス人ジャーナリストが人質になるという事件がありました。そのジャーナリストは数日後、無事に開放されたのですが、その記者会見で、彼が「これからもイラクに残って取材を続ける」と言ったんですね。日本では、同じような状況の中、首相までもがそのような発言にムッとしていたのですが、イギリスではその直後のニュースキャスターの台詞「無事に解放されて本当に良かったですね。ご両親の心配は尽きないでしょうけれど、これからもイラクでいい仕事ができるといいですね。」、に代表されるような、家族ならともかく、彼がイラクに残りたいなら他人がどうこういう話ではない、という意見以外は聞こえてきませんでした。そこには、みんなに迷惑かけて!!反省しろ!!という、どうやら多くの日本人が感じた感覚は存在していなかったようです。

どちらがいいとも悪いともいえませんが、わたしのように仕事はするけどその分休暇もたくさん欲しくて、さらに気がついたら大多数の人とは違うことをしてしまっているような人間にとっては、イギリス的環境の方が、居心地がよさそうな気がします。




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