2004年11月04日(木) |
「一票のラブレター」 |
アメリカ大統領選挙記念というわけでは 全くありませんが(笑)、 選挙は選挙でもだいぶ違ったイスラムの伝統的な島での 一日の出来事。 何処までも続く海と空、そして自然を壊すことなく、 質素に暮らす人々。 そんな町の人々の投票を、受け取りに島の向こうから 船に乗ってやってきた選挙管理委員の若い女性。
いきなり選挙管理委員は男性だと思ったと 決め付けている密輸を取り締まるため 海を監視する若い兵士に、びっくり。 男尊女卑が息づいているのです。 勿論、そのことは、管理委員の行く先々で 現実として感じさせらことに。 戒律の厳しい島だからこそ 選挙によって、自分の意見を述べていきましょうという メッセージもこめられているのかもしれないなあ なんて思ったりも。
でも、やっぱり一番に印象的なのは 最初けんか腰(笑)だった兵士と女性が 段々打ち解けてくる感じ。 といっても、すごいフレンドリーさとは 違って、兵士の朴訥だけれど 女性に対してほのかな恋心を抱いていつつあるんだなー と感じさせる雰囲気が良いですね。
物語は淡々としたまま幕を閉じますが 兵士の切なさが、日本の喧騒や雑踏になれた私の ささくれた心に、ちょっと染み入るようでありました。
後からHPを見たら、登場する人々は地元の人であり、 主演の二人も俳優ではなく、女性は学生。 兵士は偶然島に仕事を探しにきていてスカウトされたって びっくり。 そういう目で見ればぎこちない演技かもしれませんが、 この作品には、素人っぽさが逆にリアルな感じで 良かったです^^
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