あずきの試写室

2004年12月27日(月) 「シルヴィア」

没後19年を経てピュリツァー賞に輝き、
英語圏ではその名を知らぬ人がいないほどの詩人
シルヴィア・プラスの結婚からその死までを描いています。

綺麗で才媛のシルヴィアを、グゥイネス・パルトロウが
演じていますが、実はこの作品の前に見たのが同じくグゥイネスの
「ワールド オブ トゥモロー」だったので
一瞬混乱しそうで、そうでもないでした(笑)
当り前ながら、シルヴィアになりきっているグゥイネス。
新婚のときの輝くような笑顔から、段々精神的に
追い詰められて魂が抜け出てしまったような姿は、
あまりにもギャップがあって切ないです。

シルヴィアの夫となるこれまた詩人のテッド・ヒューズ。
彼と出会ったことで、幸せになるはずだったのに、
どこで歯車が空回りしてしまったのか。
そしてそのことが詩の才能を伸ばすことになってしまうとは。
両方を手にすることが出来ない、残酷ですね。

でも、見ていてほんと歯痒くなってしまう。
だって、あれだけ綺麗で才能もあるシルヴィアが
夫の愛情ということに絡めとられて
子供の存在すら希薄になってしまうなんて。
そんな夫いいじゃん。
自分の道を信じて進んでいけば。
なんて思うのは余計なお世話であり、
その苦悩の深さは、他人にはわからないものなのでしょうね。切ないね。

女の子の「キャッチャー・イン・ザ・ライ」といわれている
シルヴィアの半生がかかれた「ベル・ジャー」を手元において
なんともいえない気持ちになったのでした。。。。

映画の中に登場するシルヴィアの母役は、グゥイネスのお母さんで
親子で演じています。



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