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2003年03月07日(金) 手を伸ばして その冷たい指先 触れてみたいけど 君は窓の外見てる(「夜汽車」)

前略 王子様

完全に沈み切っています。
わけもなく。

なにかっていうと思慮が足りなくて呑気にしていられそうで
あなたよりずっと躁な人間であるところの
私が、実は何も持っていないのだと思い知らされる瞬間が
一番辛い。

そうか。「わけもなく沈む」というのは嘘だ。
何の因果関係もないのなら、状況の変化など起こり得るはずもないんだ。



ななめに構え過ぎて、もう元に戻れなくなっているのよ。
部屋の隅でひざを抱えて、「おえっ」となっている自分
を見ているもうひとりの自分がいて、せせら笑っている。
それをみるもうひとりの自分が本当は痛いやつのくせにななめだとよ
とせせら笑っている。

そういうのが50人くらいで外側に鉄壁を固めた結果
私は今、至極安全なところに来てしまいました。

前はもう少し、未熟な感じではなかったでしょうか。
いじらしくて、痛々しくて、ひりひりした女の子ではなかったでしょうか。



映画の帰り道、
夜中に電車に乗ることが多くなりました。
山手線最終電車の、一本前くらいに。

微睡みの入り口くらいから、
ママレイドラグの「夜汽車」が頭の中に流れます。
いつも、誰かが隣に座っているような気がして
目がさめ、涙ぐんでいる自分に気付くのです。

人間の生理、排泄物は正直です。



生活のこと。

オムライスに凝っています。
毎日作ってはいろんなおソースをかけて楽しむの。
(例の)男の子との食事も
私のオムライス味見の日々に変化しました。

私自身は全く飽きが来ない素晴らしい料理だと思うのだけれど、
いい加減にしてよ、とクレームがきたから
そろそろハンバーグ三昧に方向転換するわ。

三島由紀夫「レター教室」を
お友達に借りて読みました。
それにしてもお手紙と言うものは、なんと
折り目正しく清らかなものなのでしょうね。

改めてあなたとの文通を、愛おしく思います。



こんなことを書いたけれど
先日は肉声のお電話、本当に有難う。
日本に帰っていらしたのね。
近いうちにお会いしましょう。
それまでには気持ちを持ち上げておきますから。
スポーツ選手みたいに、管理は自分の責任だと思っています。

日曜日、上野の森へヴェルサイユ展を見に行きませんか。
私はベル薔薇を読み返したせいで、オスカルに夢中なの。



ではまた。
春はまだかしら。



かしこ

れいこ


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