2003年03月16日(日) |
「愛なんて興味ないし いいかっこしたいだけ 遊ばれてない?憧れてない?こんな僕に」 |
■池袋リブロで齋藤美奈子の講演会を聞いてきた。
最新刊、『趣味は読書』(平凡社)の内容が中心の話だったので知っていたけれど、 改めて目から鱗の発想法にひれ伏してしまった。
私の師匠。 斜に構えてる隊隊長。
一番面白かったのが 本を読む人間自体がマイノリティなんですよ、という視点。 ベストセラー100万部、といってもテレビの視聴率に直すと 3%に過ぎない。
まして、 「ハリーポッターなんてねえ・・・」とバカにし(読まない)、 毎日本屋に吸い寄せられるように通い 文庫本が鞄に入っていないと落ち着かない、 「ねえねえ何読んだ?」と暇があれば話題にし ローリングストーンズを差し置いて今日ここにいらしている皆さんは 御自分が「変人」なのだということを知ってくださいと。
ああ、ごめんなさい。 それは私です。
大した考えもなくベストセラーを買ってくれる 善良な読者(辛口書評なんてしない、斜に構えてない)が いるからこそ、 そのお金でマニアックな専門書が出せたり、 私みたいな者が作品をかけるのだ、と彼女は話していた。
就職活動のヒントになった。
正直、私が作りたい本はベストセラーにはならないと思う。 それがいつも志望動機を構築するうえでの壁になる。
でも、松尾さんの本が「売れている」という状況は確かにある。 ただ、それは全体数から見たら、物凄ーく「一部」にしか当たらないということだ。
余談だが私がお話を聞きに行く人たちは皆、 「ここにくるよりもっと他のこと・・・(することないんですか)」という。 今日の齋藤さんも、 学園祭での田中宗一郎も。
さらにいえば好きになった男性も、 頼りにするお友達も、 「僕はやめたほうがいい」と繰り返す。
自分の好みの一貫性が、恐ろしいわ。
■「あなたはいつになったら心を開いて本心を話してくれんの?」
どきりと胸を貫く一言を、突然友達から言われる。
驚いたのは、壁を見抜かれたためではなく それを作っていた自分に無意識だったから。
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