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2003年04月23日(水) 祝え

中国 香港 カナダ アイルランド。私を狙ってSARSは近づいてきている。咳は止まらない。

そんなわけでお釈迦になるまで短い時間、私の儚い「いのちの記録」「たましいのノート」として今日も東京リアルライフをお送りしようと思ったが、すこし考えてみたら埼玉リアルライフでることに気付いてしまう。なんだかだっせえな、あれだな、「空っぽな郊外」とか言っておけばいいのかね、なんとなくかっこよけりゃあ誰か読むんだよな、いくらかっこよくてもrelaxの波だけの特集は売れているのか。写真集によりも安いからいいんだけど。popeye黄金期の波乗りブーム再来なのか。よく分からないがあの雑誌がやると何でもとにかくかっこええんよね。「relaxのうまいところは”〜なかんじ””〜な気分”をうまく作り出しているところだ。厳密な定義なしに展開される特集。届きそうで届かないライフスタイル。それらがスノッブな感じの読者を引きつける」というのは私が尊敬している方が昔おっしゃっていた弁。どこからかの引用の恐れもあり。

昨日は学校のパソコンルームで徹夜したので朝帰り。田舎の駅から自宅に向かって逆戻りする時のけだるい感覚は何度やっても悲しい。まして、きらめく女子高生たちの「おはよー」という挨拶に遭遇してしまった時などは、cutieを読んでファッションで天下とるんだと本気で考えていた当時が偲ばれてなんともやりきれない気持ちになる。明るい太陽。上から徐々に薄くなってゆく美しい青い空が眼前にこれでもかというくらい広がり、私のうちの方向にある富士電機の工場へ向かうパートのおばさんが「昨日の風で雲は流されたのねえ」と嬉しそうに言った。

帰宅。母は怒らなかった。「お疲れさま」の返事は何と言えばいいのだろうといつも非常に迷うけれども「お疲れさま」と同じように返す。HAPPY NEW YEARにHAPPY NEW YEARと返すのは間違っているらしい、という英会話で学んだ豆知識を思い出しながら。正解は、I'm fine, thank you.朝ご飯を用意して頂いたのでありがとうございます、と思いながら腹に入れた。ごはん 味噌汁 しらす 伊予柑。お茶を飲みきってしまった後に「薬は?」「あ、そうだ。お湯ちょうだい」。

眠いのでコンタクトをとってベッドに倒れ込んだ。中村一義君の「金字塔」をかけておいたが「ど〜お?」が始まる前に眠りに落ちてしまった。

記憶が一切ない。

母が昼頃に「もうお昼だよ、でも疲れたから寝てる?」と聞きに来た時に自分が何とレスポンスしたのかも知らないのだ。こうして自分のしたこと、考えていたことをすべて忘却の彼方に置いてこられることの何という快感であろうか。

記憶が一切ない。再びだ。結局夕ご飯の前まで眠り続け、「もうおきなよ」と母にせがまれて起床する、結局。携帯電話に不在着信と「お休みでしょうか」というメールを頂いていたので寝起きだがかけ直し、「資料は今日取りに行くのやめました」と堕落してしまった一日を簡単に告白した。夕食、何故だろうか、全く記憶にないのだ。メニューも話したことも。食べていないのだろうか、いや、「お昼食べないでお腹空いちゃったでしょう」と心配されたのだからたっぷり食べたはずなのだ。テレビジョンといくつかの電話。メールに返信を行い、金曜日には楽しい予定が入ったのでこれからの日々が少し輝くのかもしれない。しかしそれは一瞬の、すぐに消えて儚い全く意味のないきらめきなのかもしれなかった。意味深に隠すこともない、予定というのはみおさんとのお茶。

プロジェクトxの途中で用があったので(その用自体が何だったかの記憶も消えている)二階に上がり、ふと中村一義君のERAが聞きたくなったので結局10時過ぎまで自室にいた。久しぶりに聞くジュビリーは本当によかった。そう君ん中に溢れ出す世界に、決して消えない場所が。それに光あて、赤く染め返せ!君に出会いたいから。踊ったりギターを弾くまねをしたりしながら跳ねた。田淵ひさ子が演奏する真似をして、かわいいかしらとひとりで格好をつけた。こうして一人、部屋で踊ることは出来るのに何故人前だと楽しそうに出来ないのだろう。だから快感のポイントがないように思われるのかもしれない。別に誤解されているから云々、などという言い訳をする気は少しもなくて、人前で気持ちいい音楽に反応できない、というのはそれはそれでひとつの快感の発表方法=快楽のポイントに対する姿勢の違いが生じているということなのだろう。イベントやレイブについて悩むのはいつもそこだ。正直。

夜中に編集者希望の学生たちが集う学校で知り合った友達から久しぶりに電話があったけれども出ない。何故でないのだろう。何も害はないはずだ。内定が出たとかそういう話でも別に構わないのに。そう考えると70%ほどの確率で生産性のない会話しか展開されない私からの電話にでる人々というのは本当に偉い。出ていただけるのだから、やはり電話するからには生産性のある話やドラマのような日常でも発表するべきなのだろう。皆はどんな話をしているのだろうか。正直。

明日持っていくエントリーシートの記入を行う。まさか筆記に通ると思わなかったものでもう少しでゴミ箱行きになるところだった。「コース設定」があったので給料が高い方のコースを選択する。ああ、私にしっかりとして経済力があったら、少しは誰かにとって頼れる人間になれるのだろうか。しかし主夫を抱え込むつもりは毛頭無いのだからそういうところで頼られ度を増すのは別に無意味なことだ。それではどこを治したらいいのか、誰も教えてくれないのは私に意地悪をしているとしか思えない。

これだけ寝たのにまた眠い。ずっと眠っていられるのならいくらでも生きてやろうと歯を磨きながら不老不死について思いをめぐらせた。


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