久しぶりだ。昔、誕生日の深夜12時に男から電話がかかってくるという、もう漫画みたい!なことがあったとき以来かなあ。ひたすら涙が出続けた。嬉し泣きといったらおかしいだろうか、欲しくて欲しくて仕方なくて、でもずっと(無意識に)我慢していたけれどほんとはしんどかった、くれって言えなかったんだよというものがそこにあったという、溢れてくる涙だった。
『ぼくんち』(シネスイッチで何故か900円)。
「普通の幸せが欲しかっただけやのになあ」 「なあ二太、普通ってなんやろ」 「それはきっと、たきたての御飯の中にあると思う」
あーあ。今日の3次面接は電話がこなかったけれど、それでも私は生きてゆくのである、たぶん。それでも生きてゆく人に、是非見て欲しい。
少し前まで社会人になることが嫌で嫌で仕方なかったのだが、最近は独り立ちしたいという思いが日増しに強くなる。一緒に大学生活を送った人々が、社会人として愚痴ひとつこぼさずに、素敵に活躍しているのを見るからだと思う。「素敵に」というのはあくまで傍観者でモラトリアムの中にいる私の評価であり、本人たちは毎日生きるか死ぬかでやっているのだと想像するが。ずっと社会の外に出ていける何かを探していて、それが本だったり音楽だったり、セックス(しないけど)だったりしたのかもしれない。就職活動をしていると、自分が今までそうして貯えてきた逃避の手段までもが、社会人になるためになかなか役にたつことを知って少しだけ嬉しい。
ちょっと、rinちゃんのサイトが面白すぎるので紹介しておきます。「珍名さんいらっしゃい」と「ペンキジーンズ」が傑作。 http://www.enpitu.ne.jp/usr9/97742/
|