罅割れた翡翠の映す影
目次|過去は過去|過去なのに未来
2001年08月26日(日) |
傷と生まれた日と。 缶太郎 |
傷だらけの手。 またズタズタにした。 馬鹿らしいくらい痛みはなくて。 阿呆らしいスピードで治っていく。
もう一つ、思い出した事。 血と錆と鉄と鋼の味。そして匂い。 フェイの嫌う匂い。 何故か唐突にどこでも感じる。
そういえば、顔を剃るとき、お客さんの顔にたまにある黒く開いた穴。 酷く心が乱れる。 身体が震えそうになる。 剃刀を叩き付けたくなる衝動。 奥歯を噛み締めてないとガチガチ歯がなってしまって。
訳の判らない記憶と引き起こされる衝動。 プレゼントにしては、悪趣味だよね。 まぁ生まれた日を祝うってのがよく判らないんだけど。 身体だけ二十一になった日。
|