罅割れた翡翠の映す影
目次|過去は過去|過去なのに未来
2002年09月12日(木) |
宝石のように硬いココロ |
『強い精神を持ってるヒトだから壊れてしまう』 なんてテレビでやってた。 じゃ、ココロの弱いヒトはどうなんのさ。
ココロが何で出来てるか例えた事、ないかね。 海のよーに深い心だとか山のよーに高い志だとか。 空気のように捉え所がないだとか、炎のように熱い(暑い)だとか。
先の意見に沿うならば、強い心の持ち主は宝石のような心の持ち主か。 宝石はえてして硬い。 モース硬度で言えば水晶が7。(ナイフの刃が6〜7) ルビーやサファイアは同じコランダムだから9。 ダイアモンドが10。 傷の付かない硬い石。 傷付かない堅い意思。
しかし、硬い物は硬い程、時に容易く砕け散る。 丁度ガラスの様に。 その意志は丁重に扱われる事など望んでいなくとも、 護られていなければ痛んでいく。
硬ければ硬い程、時に廻りの中途半端な硬さの意志を傷付ける。 ハリネズミのように。 その意志が望むと望まないとに関わらず、 包まれていないと傷付けていく。
だからってずっと護られたり包まれたりするのは性に合わないのだろうけどね。
彼らは傷付けざるを得ない。 その傷が彼らを磨いてくれる事をエゴイスティックに祈りながら。 彼らは傷付かざるを得ない。 何時でも砕ける予感にヒステリックに苛まされて。
ギリギリの覚悟と生き方を自然にしてしまってる(せざるを得ない)、 宝石のような意志をココロにもったヒトを見るのが大好き。
でも僕はくろがねでいい。 どろどろに溶かされた中からばらばらで出て来たそれを、 合わせ、灼熱の炉にくべて。 打ちのめされ、時に水に溺れ冷し固められ。 また熱されて叩きのめされて。 硬くとも粘り強いはがねになりたいから。
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