橋本裕の日記
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2001年03月22日(木) 学力は試験で計れない

 学校で定期考査の試験監督をする度に、「こんなつまらぬものを暗記するのはばからしいな」といつも思ってしまう。歴史や古文、理科、英語、どの問題をとっても、まともに解答できそうにない。

 しかし、たとえば古文について言えば、私はたいていの文章は読める。英語や現代文についてもそうである。ところが、学校の試験となると、なかなか歯が立たない。これは私がとりわけ無教養で、学力がないからだろうか。そうではないと思う。

 大学を卒業した一般の大人が、もう数年もすると大学入試の問題が解けなくなっている。しかし、だからと行って、かれらが無教養で学力がないということにはならないだろう。

 そうすると、問題は日本の教育システムにあるのではないかと思われてくる。大学を頂点とする入学試験のありかたが問題なのではないか。そもそも試験で学力が計れるのかどうかがあやしい。

 ほんとうの学力とはないか。それは試験に合格するための学力ではなく、このかけがいのない人生を一人一人がゆたかにたくましく生きていくために必要な思考力と実践力を身につけることだろう。そうした観点から、教育の根本を考え直してみてはどうだろう。


橋本裕 |MAILHomePage

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