橋本裕の日記
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2001年04月16日(月) |
幸せを呼ぶ魔法の言葉 |
人生、そういつも順風満帆というわけではない。むしろ辛く苦しい時の方が多いのだろう。そんなとき、歯を食いしばって逆境に耐えるだけではあまりに悲惨である。そこで、人は宗教に救いを求めるわけだが、実はここに、もう一つ人生の苦しみを軽減してくれるすばらしい方法があるのだという。
それはただある言葉を口に唱えることで達成される。そして、その幸せを呼ぶ魔法のような言葉とは、『ありがとうございました』という一言だそうだ。この言葉を唱えていると、人の心はやがて自然に幸福感で充たされるようになる。
それはその言葉が、今まで『ありがとうございました』と言った時の幸せな記憶を無意識に思い出させるからだ。つまり、『ありがとうございました』と『幸せな気持ち』が、リンクしているわけだ。心理学ではこれを「アンカリング(目印・手がかりをつけること)」というらしい。マヤ先生の「セクシー心理学 第69号〜言葉のあかり」から引用しよう。
「もしあなたが、さらにアンカリングを高めたいなら、楽しいことをしているときにその気持ちをじっくりと噛みしめながら、『ありがとうございました』と言おう。もちろんその感謝の対象は、自分を産んでくれた両親や、支えてくれた全ての人たち、そして食べてきた動物たち。こうすることで、後で『ありがとうございました』と言った時の悦びは、確実に強くなっているのよ。・・・どんな時でも常に、『ありがとうございました』と言うクセをつけよう。楽しいときは、その気持ちをより一層染み込ませるため。落ち込んでいるときは、そのときのことを思い出して、再び幸せな気分を回復するためにね」
ところで、浄土真宗の信者は、心に幸福を感じるとき、合掌して「なむあみだぶつ」と念仏をとなえる。これは仏の慈悲にたいする感謝の言葉である。そして辛いとき、やはり合掌して「なむあみだぶつ」と唱える。それで心の底に喜びがわき上がり、逆境に立ち向かう勇気が与えられる。これが親鸞の説く「報恩念仏」の世界だが、こうした宗教上の御利益も「アンカリング」で説明できそうだ。これからは、嬉しいとき、そして辛いときにも、心の中で合掌しながら、「ありがとうございました」と唱えることにしよう。
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