橋本裕の日記
DiaryINDEX|past|will
自民党の総裁選挙で、メディアは盛り上がっている。しかし、私も含めて、有権者の多くは白けている。一国の最高指導者が決まるというのに、その緊張感も期待感もほとんど感じられない。
それもそのはず、この10年間に実に8人もの首相がかわっている。その名前を列記すると、海部、宮沢、細川、羽田、村山、橋本、小渕、森、ということになる。指導者がこれだけ目まぐるしく変わる国は他にない。これでは国民からも、他の国の指導者からも、日本の首相は軽く見られるだろう。
この間、公的な借金は700兆円近くに膨らんだ。不良債権も増え続け、日本経済は坂道を転げ落ちるように悪化の一途をたどっている。「空白の10年間」と言われるゆえんだが、その原因はこうした指導者不在にある。
次期首相の候補者として4人の名前が挙がっているが、彼らを選ぶのは自民党の国会議員と、自民党の県本部の代表である。いわばただの身内の選挙でしかない。「自民党を改革する」という声は聞こえてきても、「国を改革する」という声は聞こえてこない。まだまだ「空白」は続きそうである。
|