橋本裕の日記
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2001年04月20日(金) 森林浴と花粉症

 昨日は学校の遠足で、養老の滝へ行った。天候に恵まれ、初夏のようなさわやかな風の中を、昨夜の雨に洗われた清々しい新緑を眺めながら、渓流沿いの山道を、生徒たちと滝まで歩いた。滝の高さは約40メートル、幅3メートルほどの水が滝壺に落ちていた。

 木の葉のそよぎや滝の音を聞いていると、いっとき心は塵芥を離れて、日頃の鬱屈や疲れを忘れる。そして、たまたまバスの中で読んでいた国木田独歩の「山林に自由存す」という詩を思い浮かべた。

  山林に自由存す
  われこの句を吟じて血のわくを覚ゆ
  ああ山林に自由存す
  いかなればわれ山林をみすてし・・・

 ところで、山歩きをしているうちに、このところ私を苦しめていた花粉症の症状がすっかり消えていた。森林の清浄な空気のせいだろうか。それにしても花粉の本場に来て花粉症が治るというのは不思議な気もするが、実は「花粉症」の主原因は花粉ではないという大学の研究報告があるそうだ。

 考えてみれば、花粉は太古の昔からあったが、花粉症などいう厄介な病気は現代人特有のものである。福井の田舎で杉木立に囲まれて暮らしていた私も、そして私の周囲の大人たちも、くしゃみ、鼻水、目のかゆみとは無縁だった。このことからしても、花粉が「花粉症」の主原因だとは考えにくい。それでは、本当の原因は何か。このことについて、明日の日記で書いてみよう。


橋本裕 |MAILHomePage

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