橋本裕の日記
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2007年10月24日(水) 和食を食べよう

 日本の食料自給率は年々下がり続け、いまやカロリーベースでわずかに39パーセントだそうだ。これは他の先進国と比べてもとびぬけて低い数字である。先日、NHKの討論番組でこの問題を取り上げていた。農家の人が「もっと米を食べてください」と哀願するように言っていた。

 我が家の朝食はもともとご飯と味噌汁の和食が基本だったが、私が定時制高校に転勤した2年半前から、パン食に切り替わった。お昼にごはんと味噌汁を食べるので、ダイエットも念頭に置きながら、朝食は簡便にということだった。

しかし、NHKの番組を見ているうちに、私は朝食も米を食べたいという気になった。そこで日曜日の夜、妻や娘にこう宣言した。

「明日から朝食はおむすびを食べることにする。おむすびは俺が握るから、ご飯をたいておいてくれ。あとは玉子焼きも俺がつくる。母さんは味噌汁だけ用意してくれ」

もとより私はパンよりもご飯が好きだ。やはり朝はご飯と味噌汁がないと、食べた気がしない。妻や次女はパンでいいというが、「日本人なら米を食べるべきだ」と、強引に押し切った。

ところが肝心の月曜日の朝、寝坊をしてしまった。いつものように4時に起きて日記を書いたまではよかったが、この日に限ってそのあとまた眠ってしまった。次に眼を覚ましたら6時を過ぎていた。それも妻の「ごはんができましたよ」という声で眼が覚めた。

キッチンに行くと、すでにトーストが焼いてある。いまさらむすびを握るともいえず、私はおとなしくいつものようにコーヒーを飲み、トーストを齧った。大言壮語しただけに決まりが悪くて、何も言わなかった。

そして、火曜日の朝、私は6時前に妻や娘の声を聞きつけて、さっそくキッチンへ行った。そして「さあ、むすびを握るぞ」と言うと、「ご飯が炊いてないわよ」と妻のすげない答えが返ってきた。

「昨日、せっかくご飯を炊いて待っていたのに、あなたは起きてこなかったでしょう。そして何事もないようにパンを食べていたわね。どうせ三日坊主だと思っていたけど、最初の日からこれだもの。まあ、予想した通りだったけど」

家事など無縁な私が朝食を作るといっても、容易に信じられるものではない。それでも妻は月曜日にはご飯を炊いて、私が握り飯を作るのを待っていたようだ。私はその大切なスタートで躓いてしまった。そして家人の信用をなくしてしまった。これからも朝食はトーストが続きそうだ。

(今日の一首)

朝食はご飯味噌汁卵焼き
海苔とたくわんあればしあわせ


橋本裕 |MAILHomePage

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