橋本裕の日記
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原油の高騰がとまらない。これにともないバイオ燃料の原料になるトウモロコシなどの国際価格も上昇している。需要の増加に加えて、投機マネーの動向も大きく影響しているようだ。
原油が高くなると、ガソリンだけではなく、いろいろなものに影響する。最近ではハウス栽培が多いから野菜なども高くなる。また、輸送費のコスト高はあらゆる商品の流通コストをおしあげる。勤労所得が毎年減少する中で、物価が上がっていくわけだから、庶民の暮らしはたいへんである。
しかし、私自身は原油高にはメリットも大きいと思っている。なぜならこのまま石油を使い続けたら、近い将来資源が枯渇するし、それよりも何よりも地球の環境破壊を加速すると思うからだ。温暖化対策が叫ばれているが、一番の対策は石油の消費を抑えることである。そしてそのために一番有効なのは価格を上げることだ。
最近、私の回りでも、自家用車の使用を抑制している人が増えている。ガソリンがさらに値上がりするようなら、公共交通機関を使った通勤に切り替えるつもりだという人もいる。そういう人が増えてくればよいと思う。
JRで通勤していて、貨物がよく通るようになったのに気づく。しかも以前と違って、コンテナ満載である。こういう形で公共交通による人や物資の運送がふえれば、排気ガスによる汚染もすくなくなり、街中の環境もよくなる。
さらに原油高が進めば、太陽光や風力による発電もさらに加速されるだろう。今後は日本の省エネ先端技術が生かされる場面が増えてくるに違いない。省エネ産業はこれから大きなビジネスチャンスを迎えることになる。
ただ、マネーゲームの結果、価格が高騰するという現在の状況は改善されるべきだ。むしろ国際的に環境税か何かを設定して、ガソリン価格を政策的にコントロールする政策がのぞましい。いずれにせよ、これからの世界は脱石油という方向に動き出す必要がある。
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