Land of Riches


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 2025年10月10日(金)   吉備/後 

岡山滞在最終日も「晴れの国」にふさわしい好天。朝食は再びの山田村テイクアウト。
おにぎりではなく「しゅむいなり」です。岡山弁で「染みる」を「しゅむ」と言うとか。
デザートに生スフレふわり〜ぬ蒜山ジャージー牛乳も追加。岡山駅グルメ、豊富すぎです。

燭台切光忠が長谷部に続く推しで、彼が打たれた長船は前から訪れたい土地ではあったのですが、
アクセスに難ありとは聞いていました。山鳥毛が展示されていれば無料送迎あるんですけど、
今は最寄りの香登駅(備前市)から20分歩くしかありません。google mapが国道2号沿いを
歩くよりも近いと提示してきたのが工場と線路の間にある隙間を縫うガタガタ舗装+農道で、
長船刀剣博物館のすぐ前にたどり着けるとはいえ、相変わらずとんでもない案内でした。

現在の特別展は、オークションでの興味本位な落札(村正と称していたが違っていた)から
一気に刀剣コレクターとなったふなっしー個人で収集した古刀から新々刀までのコレクション。
刀剣乱舞に登場する男士はどうしてもエピソード優先で、物語に乏しいと江や雲類のように
無から湧いてきた属性を紐づけされた“刀派”を介しての実装となるため、現存作が少ない刀工の
作品はなかなか出てきません。ふなっしーの所蔵品も初めて目にする名前がいくつもありました。

だからといって刀の価値が落ちるわけではなく、ふなっしーが今回の展示のために注文打ちした
現代刀に至るまで、刀はどれもそれぞれの美しさがあります。すり減った刀はかつての主に
愛され研がれた証。目釘穴の少ない新々刀や現代刀は人を斬っていないがゆえの清廉さ。
その中でも独立ケースに入った長義(銘:綾なみ)は南北朝らしい殺意を刃文から感じました。

自分用の土産として山鳥毛モチーフのICカードシールを買って、いいタイミングで来た瀬戸内市の
コミュニティバスに乗車。料金先払いも行き先伝達も勢いで乗車して知らず運転手に怒られる私。
病院の待合室ばりに挨拶を交わす常連の老人にフォローしてもらう有り様でした。
博物館HPでも敷地内にバス停があるにもかかわらず、アクセス手段として掲載されていないバス。
100%瀬戸内市民(バス停が医療機関やスーパーばかりで想定顧客は老人)のために走っている
バスに便乗した私が悪いので、邑久駅が読めず、手前の長船駅まで下車するのは必然でした。

実は2022年まで有人駅だった長船駅。歴史を感じる駅舎には窓口跡や、とうらぶ開始前年に放送の
大河ドラマ軍師官兵衛にちなんで設置された黒田家の西日本横断マップがあって驚きました。
駅前には10年以上の歳月を経て色褪せた官兵衛モチーフキャラの看板と、最近設置されただろう
備前長船博物館までの距離が書かれた看板があって、ムーブメントの交代を実感させられました。

駅舎の隣には観光情報を流すビジョン付きの大変綺麗なお手洗いがあり、使わせてもらいました。
これは山鳥毛めあての女性審神者が多数訪れるのを見越して瀬戸内市が近年整備したもの。
女子はトイレが汚いとそれだけで足が遠ざかる生き物ですから、大正解の対応ですね。

岡山駅に戻り、駅前の高島屋にあるレストランでえびめしを食べました。北海道物産展の関連で
寿司が関連メニューとして提供される中でローカル飯を注文するストレンジャーな私。
高島屋のは上にエビフライが乗っている豪華版なのですが、ソースが濃く、喉が渇きました。

今回の遠征で足を運びたかったスポットは全てクリアできたので、新幹線までの残り時間は西口の
フルーツパーラーへ行ってブドウ3種盛りの本格パフェを食べたり(グルメ手帖を見て行ったのに
会計時10%OFFの提示を失念。日常からこれが多く本当に困るし嫌になる…。シャインマスカットは
皮ごと食べられるのにニューピオーネは皮を残すと提供時に言われました)、駅で珍しく自分用の
のり天やら調布(お菓子です!)やら、帰りの車内で飲み食いする駅弁やらクラフトビールやらを
大量に買い込んだりしました。詰められた紙袋は一番大きなサイズで、桃太郎一行のデザインゆえ
岡山から帰ってきたと一目瞭然で微笑ましく感じました。総じてとても充実した遠征でした☆

2025.11.2 writing finished


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