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若さへの羨望 - 2011年07月07日(木) お付き合いを始めた人が熊大の関係者で家もそのへんなので、熊大の周りをうろちょろすることが増えた。昼も夜も多くの大学生があちこちでたむろしたり、ゆるゆると自転車で走ったりしている。 彼らは何がそんなに楽しいのだろう。どうしてそんなに幸せそうなのだろう。ぼんやりと見入ってしまう。 当時と比べてわたしはいくつかのことができるようになり、いくつかのことができなくなった。 たとえば働いてまとまったお金を稼ぎ、好きなものをよりたくさん買えるようになった。おかしなクレーマーをさらりと受け流すことができるようになった。料理もたくさん覚えたし、浴衣だって一人で着られるようになった。化粧が上手になった。自分に似合う服や髪型がわかるようになった。 徹夜ができなくなった。 りんごダイエットができなくなった。 肌の露出ができなくなった。 カマトトぶることができなくなった。 「わからない」ですまされなくなった。 ぼんやりしていると、置いていかれる。 若さとはかけがえのないもののように思っていた。 年を取ることで失ったものは意外と少なく、得たものは多いということにはなかなか気づかない。 ほんとは、昨日よりは今日がいい。 今日よりは明日がいい。 きっと、ずっとそうなのだと思う。 それでも、できなくなったことを惜しんでしまう。 あのときもっとああしておけばよかった、もったいない、と振り返って後悔する時間がもったいない、という話だ。 -
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