瞬間移動してひとつになってしまうほど
苦しく抱きしめて。


もう死んでしまう、と叫ぶほどにきつく噛みついて。

粉々に散ってしまうまであたしを突き抜けて。


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あたしを迷子にしないで。

こんなにくねくねと曲がりくねった国で
ひとりにしないで。

感覚を研ぎ澄ませて、目を閉じて見ても
驚くくらいにあたしは何もわからないただのコドモ。


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もう全てが消えてしまえば全てを信じられる。
あたしはなにをすべきか知っていながら
歩行機を使わなければぐらぐらと揺れて
ひざまずいてしまう。


意志や思考なんて、言葉なんて、
物語をはじめようとする人のタイトルでしかない。



･･･物語ははじまらない。




あたしは意志や思考をつきぬけて、

ひとり迷子だ。




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もっと噛みついて。

････噛みつかないで、こわいんです。






もっとだきしめて。

････抱きしめないで、迷子がこわいよ。



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迷子はあたし。


あたしだから。