若鮎が美味しい季節になりました。
今、獲れているのは小糸(網の名前)漁と、えり漁(魚の習性を利用した琵琶湖独特の漁法)によるもので、とれた鮎はすぐに漁港近くの加工工場で、水飴と醤油、酒で味付けした飴炊きや、山椒の実を加えた木の芽炊きに調理されます。
知内漁港のすぐそばにある近江屋さんは酒販店経営のかたわら、手広く琵琶湖の魚を加工しておられます。売上額からいうとお酒より、水産物加工のほうが各段に売上がよいのですが、漁師町のお酒屋さんなので、どうしてなかなかお酒もよく販売され、弊社の大得意様です(ちょっと口が悪いのが玉にキズですが)。
6月になると鮎の「すくい漁」がはじまり、とれるはしからどんどん20キロ単位で大釜で炊いていかれます。今でも4時おきでお昼までかかって加工されているのですが、これでもっと獲れるとなると、もう体力勝負の世界です。
炊いた鮎は、これまで大半が食品の卸会社に販売され、最終消費者にはあまり販売されていませんでしたが、最近は加工工場の入り口に、炊いた鮎やエビなどを山盛りにおいて、一般消費者向けの量り売り販売もされています(けっこうお得な値段です)。
お酒にかかわらず、消費するお客さんの口元に、メーカーができるだけ接近していこうとする動きがここでも顕在化しはじめています。
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