2003年05月30日(金) |
取材の取材(昨日の田植え取材に思う) |
いやはや大変な時代になりました。
プロがお仕事でやっているNHKの田植え取材の様子を、わたくしたちアマチュアがデジカメで取材しているのです。ホームページの普及にともない、不特定多数を相手に個人の情報提供が可能になった現実を、このなんとも皮肉な光景で実感しました。
今はまだ、デジカメの画像と文章をのせるだけがせいぜいですが、光ファイバーなどの高速通信が今後普及していけば、動画や音声なども送れるようになり、テレビでやっていることと同じことが個人で出来てしまうではありませんか。
特に自分の専攻している学問のことや仕事のこと、趣味のことなど、専門知識が必要な分野は、報道のプロがほんの数日取材して、上っ面をなぜたような原稿を読み上げるよりは、もっと正確な用語をつかって、よりわかりやすい情報提供が個人で可能になるのです。
一億総マスコミ化とはいいませんが、ゆくゆくはマクロ経済はこの経済学者のサイト、地酒ならこの小売屋さんのサイトなどと、読者の批評に耐え、信用を勝ち得たサイトが各分野で出来上がっていき、情報発信のかなりの部分が、テレビや雑誌などの既存のマスメディアからホームページに移行してしまいそうです。
でも、いつの世でも必要なのは読み手の見識であり批判力です。ホームページにせよテレビにせよ、いつも本当のことを言っているとは限らないのですから。
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