そろそろ奈良漬用の酒粕が出回る季節になってきました。
個人的には7月も半ばすぎの、少し茶色っぽくなったくらいが漬け頃かと思いますが、最近どんどん出荷時期が早まり、生白い粕が市場に出回るようになっています。
これでも漬からないことはありませんが、精がきついのか漬けるものによっては形が崩れてしまうことがあるようで、もう少し熟成が進み、ベッコウ色になって味が慣れたくらいのものを使った方が結果が良いと大奥様は申しています。
とはいえ注文もちらほらと入りはじめ、お客様を待たすわけにもいきませんので、今日は社員さんに、今年はじめてタンクで熟成させていた粕をスコップで掘り出し、4キロ入りの袋詰を詰めてもらいました。
昨今は、液化プラントで醸造したお安いパック酒が増えてきたためか、昔のようなエキスのある粕が少なくなり、昔からの醸造方法で造っている地酒粕に人気が集まっています。(この事情について詳しく知りたい方は、弊社のホームページ蔵だよりのコーナー「酒粕がおかしいぞ」を御参照ください)
7月にはいり、夏本番となり、キュウリや瓜などが次から次へとなり始めると、田舎のお爺さん、お婆さんたちは、食べきれない分を塩漬けにして、どんどん粕に漬け替えていかれます。
7、8月は生酒の出荷と奈良漬粕の出荷で、また少しばかり忙しい日が続きそうです。
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