海津ほろよい日記
湖畔の酒蔵 ほろよい社長の日常

2003年10月05日(日) 純米酒フェスティバル2003・秋

午前4時すぎ起床、地酒情報の出版物を出版している「フルネット」さんが主催する「純米酒フェスティバル」参加のため、今津5:07分発の始発で、東京に向かいます。

弊社は2002年春、2002年大阪、2003年春と参加し、今回が4回目の参加となります。

地酒の蔵元ですから、醸造したお酒が地元で全部売れれば問題はないのですが、いわゆる上撰、佳撰といったレギュラー酒の消費が、経済酒の台頭と、ほかの酒類との競合で長期低落傾向にあります。

その売上減少に対処するために造った純米酒や純米吟醸、大吟醸といった、より付加価値のついたお酒の市場は、やはり大量消費地である、京阪神や首都圏にある程度求めざるをえません。

シンデレラブランドとまではいきませんが、長い目で見て、弊社のお酒を使ってくれる酒販店様や業務店様が少しでも増えていけばなあ、と思いながら参加を続けています(このイベントがきっかけで実際に数店ではありますがお取引先ができています)。

9時すぎに会場の「椿山荘」に到着、11時から2時間半の昼の部が開場しました。4回目ともなると、出展する蔵元さんにも顔見知りが何人かおいでになり、なじみのお客さんもぼつぼつ弊社のブースにおいでになります。

このイベントは酒販店さん、料飲店さん、一般の消費者さんが、混じっておいでになりますので、お話のレベルもまちまち、けっこう気を使いますが、お話の中でいろいろな東京での地酒の情報が耳にできますし、弊社のお酒についてさまざまな意見が拝聴できます(東京の飲み手は、ブランド志向が強くなく、きき酒して納得すれば、無名でもキチンと評価してくれるのがありがたいところです)。

弊社の純米吟醸や、純米大吟醸は、ごく普通の協会9号酵母や、14号酵母を使っているのでプンプンするほどのハデな香りがないのですが、それが落ち着きとバランスがあってよいとおっしゃる方が、結構おいでになるのはうれしく思いました。

味乗りのよく、甘味と酸味に味わいのポイントをおいた「純米吟醸生・雪花」も評価される方が多く力づけられました。

常温熟成10年の純米大吟醸「鬱金1993年」もその熟成した沈んだ黄金色の美しさ、味わいの濃厚さを、先入観なく素直に評価していただいた方が多くおられました。

滋賀県朽木村ゆかりの方で、和食店を御経営の上品な御婦人とも偶然に出会うことができたのも御縁でしょうか。他にもさまざまな出会いがありました。

午後の部と合わせ5時間立ちんぼで、来場者のべ1300人強という強行軍でしたが、時間があっという間に過ぎ、充実した1日でした。


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