朝7時、「琵琶の長寿」の池本専務といっしょに、徳島県阿波市へ山田錦の視察に出発。かたや全国区の金看板蔵元、かたや滋賀最北端の場末の蔵元という妙な取り合わせですが、そこはそれ同郷のよしみ、呉越同舟ながらも楽しい旅となりました。
池本専務は東京の地酒専門卸会社で修行され、2年前に蔵に帰ってこられました。最初の年の仕込みは無我夢中だったそうですが、2造り目の今酒造年度は杜氏さんと二人三脚で酒造りにはげまれ、見事、新酒鑑評会で金賞をとられました。今年の長寿はいい意味で味が変わったともっぱらの評判です。
道中、池本君の趣味であるクルマ(メチャいじくったスカイラインが彼の愛車)の話やら、仕込みの話、家族の話やらにもりあがり、お昼前に阿波市に到着。
平成の大合併の号令のもと、今年4月、阿波町も周辺3町と合併し市になったそうで、「あわ市」とか「よしの市」なんて幼稚な呼び名にならなかったのは住民の方の見識でけっこうなことです。
JA阿波の本店でここの山田錦を仕入れている各地の蔵元さんと合流、いつものように圃場の見学と恒例の田植えをさせていただきました(10数人がかりで4畝のたんぼを手植えするのでたいして時間はかからないのですが)。
今年もJA阿波の農協さんはやる気満々で、昨年並の240人の栽培者で165haに作付、田植えも6月10日からスタートというルールをすべての農家に徹底されています(これは日格差がとれる9月半ば以降に登熟期をもっていくための配慮です)。
マキノにつづき徳島でも山田錦が植えられ、いよいよ次の仕込みの前哨戦がはじまりました。
↑徳島道/鴨方インタ−近くのうどん屋さん「八幡」の天麩羅うどん(710円)とちらしずし(自家製340円)。となりの県がうどんの本場なので徳島のうどんもおいしゅうございます。ちょうど昼時で地元のかたでにぎわってました。お土地柄お遍路さんの御一行もよくおみかけします。
↑本日6月10日からはじまった山田錦の田植え。滋賀県の田んぼとはちがい、土の色が白っぽいのに注目。兵庫山田錦の田んぼもこんな色をしています。
↑弱々しげにみえますが、1株あたりの苗の本数は2.3本で充分なのです。
↑苗箱で充分に生育した山田錦の苗。こういう風に黄色味を帯び、肥料の抜けがよい方が理想的(逆に深緑色をしている苗は肥料がききすぎてよくないそうです)。マキノの苗にくらべると、ちょっとスラリとしすぎているのが物足りないです(播種量は苗箱あたり、吸水後の籾で180gとのこと)。
↑今回参加された全国各地の蔵元さん。御存知のかたはいらっしゃいますか。
↑カブトエビ、この時期阿波市のたんぼでよく見かけます。泳いでいる姿は昔はやったシーモンキーのよう。
|