最近いくつかのTV番組で話題になった、つるやのサラダパンが大ブレイク、通販は4週間待ちの状態なのだそうです。
スイーツやラーメン屋さん、こだわりのお米なんかは、テレビに取り上げられるとすぐに大行列なんてえことがよくあるようですが、地酒ではあまり聞いたことがありません。
桜の名所、海津大崎のすぐそばの蔵元ということで、旅番組によくチョイ役で出してもらったり、TV番組「カンブリア宮殿」の中で滋賀県知事が「わたしの愛飲しているのは竹生嶋」とポロリと発言されたことがあったのですが、翌日から電話がジャンジャン鳴って、店の前は大行列なんてことは一度もありません(笑)。
今日も毎日放送の「ちちんプイプイ」という番組で、吉本の漫才コンビ「千鳥」が海津のまち歩きをしていったのですが、来週金曜の放送後の反応はどんなものでしょうか?
消費者さんのこの反応の差は、たぶん地酒が「気軽さに欠け」、「敷居が高い」ことによるものが大きいように思います。
ちょっとノドが渇いたから「お茶代わりにビール」をといった飲み方が日本酒ではできなくなっています。
業界人や文化人がよく主張される「日本酒は文化だ」という高尚なお題目も、なるほど正しいのでしょうが、消費者さんにとってみれば「だから何?」、日本酒を積極的に買う動機づけには到底なりえないでしょう。
巷ではあいかわらず「純米酒原理主義者」とか「日本酒うんちくオタク」、「スペックおたく」「こだわり居酒屋」が跳梁跋扈し、「日本酒を飲んでみたい、注文してみたいのだけれど何か言われそうで怖い」という、初心者にとって居心地の悪い空気が漂ってはいないでしょうか。
「はじめての人が気軽にお酒が頼める敷居の低さ」を、商品開発や売り場、消費の現場で、もっともっと工夫していかなければ、まだまだ日本酒の復権など無理な気がしてなりません。
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