おさむ日記/炭焼き生活日記 〈竹炭・竹酢液の無限窯〉
旧暦五月七日
遅くなりましたが、今月の炭焼きの報告をします。 3回目ということでようやく窯がほぼ完全に乾燥し、前回とは状態が違うので、今回も初めてみたいなものでした。
炭化開始時は、炭材が熱分解し自ら熱を出し始めたら、外から燃材を燃やすのを徐々にやめ、口を狭めていきますが、それが今回は狭めすぎて炭化しなかったり、逆に燃材を長く燃やし過ぎて温度を少しだけ上げ過ぎてしまったりと、理想通りにはいかなかったです。 飛行機がきれいに離陸するように、緩やかにフワッと温度が上がり、低空飛行をするように一定の温度で安定してもらいたいのですが。
無限窯では蒸留せずに静置精製を行うだけの「原液竹酢液」だけを提供していますが、その中でよりきれいなものを「特選」、その他を「お風呂用」として分けています。 今回は大きな急上昇ではないので「お風呂用」より悪いものは出なかったですが、ほんの少しの急上昇で「特選」に該当するものは採れませんでした。
ほとんどの炭焼き業者では「原液竹酢液」と「蒸留竹酢液」との2種類に分けていて、「原液竹酢液」の中で2種類に分けているところはほんの数件しかいません。 それというのも、原液でここまできれいなものを採るのは簡単にはいかず、採取・選別・管理が大変だからです。 また、蒸留精製すればいくら濃いものが採れても、均一でほぼ安全なものが大量に生産することができます。(安全な反面、有効成分も半減してしまうという意見もあります)
「お風呂用」でも120℃までしか採取せずに厳選している中、「特選」の採取の難しさを改めて感じましたが、だからこそ個人レベルでこだわって行えるものだと思っています。 (あと、逆に初窯の竹酢液はビギナーズラックというか、特別だったんだなと思いました)
また、炭の方は窯出しをしていないのでわかりませんが、最後の精煉は窯が乾燥したのでよく温度が上がり、520℃(煙突)まで上がりました。ちょっと上げすぎかなとも思ったのですが、上がるのなら上げてみようということで・・。 温度がすべてじゃないのですが、日の出町の窯ではいくら空気を送ってもここまで上がらなかったので、明らかに窯の性能は上がっていると思います。 あとは焼き手の私次第で、どのように上げていけば硬質で良い竹炭ができるか、これからが楽しみです。
窯の気心が知れるまで、まだ先は長そうです。
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